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12月, 2020の投稿を表示しています

第980回

  【ニュース・ヘッドライン】 COVID-19:アストラゼネカのワクチンが英国で供給可能に  COVID-19:リジェネロンの抗体医薬は入院患者の一部には無益ではない  BMS、オプジーボの小細胞性肺癌適応を撤回  Aprea社、p53再活性化剤の第3相がフェール  Chi-Med社、米国でもsurufatinibの承認申請に着手  CARA社、透析患者の掻痒治療薬を承認申請  ファイザー、ローブレナを米国でも一次治療に申請  BMS、欧州でZeposiaを潰瘍性大腸炎に適応拡大申請  Alkermes、ALKS 3831を再承認申請  【今週の話題】 COVID-19:アストラゼネカのワクチンが英国で供給可能に (2020年12月30日発表) アストラゼネカは、COVID-19 Vaccine AstraZeneca(開発コードAZD1222/ChAdOx1 nCoV-19)の非常時供給がMHRA(英国の薬品承認機関)に承認されたと発表した。医薬品規制法第174条に基づくもので、有害な病原体、毒物、化学物質、放射性物質の拡散に対処するために、未承認の薬品等の供給を一時的に容認するもの。18歳以上に、0.5mLを4-12週間おいて2回、筋注する(三角筋が好ましい)。元日から接種が始まる見込み。 先に承認された二種類のmRNAワクチンとの違いは、遺伝子組換え型複製不能チンパンジー・アデノウイルス(二重連鎖DNAウイルス)をベクターとしてスパイク蛋白の遺伝子とtPA leaderを細胞に導入、スパイク蛋白を発現させること。 英国で実施された第2/3相髄膜菌結合ワクチン対照試験とブラジルの第3相偽薬対照試験のプール分析では、ワクチン効率(リスク削減効果、効果がフルに発揮される2回目接種の14日後からの感染症例数を対照群と比較)が70%だった。一回当たり5x10^10ウイルスパーティクルを投与する。当初、至適用量の誤認があったために初回に半量しか接種しなかったサブグループのワクチン効率が90%と高かったため、アストラゼネカはこのレジメンに期待したが、MHRAは本来の用量を採用した。この用量のワクチン効率は62%程度と、先に承認された二種類のmRNAワクチンの約95%と比べて見劣りする。また、65歳以上の...

第979回

  【ニュース・ヘッドライン】 Rhythm社、MC4Rアゴニストの適応拡大試験が成功  ロシュ、Ang2/VEGF-A二重特異抗体のDME試験が成功  BMS、オプジーボの脳腫瘍試験がまたフェール  抗TSLP抗体の経口ステロイド減量試験がフェール  アステラス、ゾスパタの一次治療試験がフェール  JNJ、BCMA標的CAR-Tのローリング申請に着手  ビベグロンが米国でも承認  FDA、第2のエボラ治療薬を承認  訂正:第978回で、BioNTech/ファイザーのCOVID-19ワクチンについて、規格上はバイアル一瓶が5回分だが実際にはもっと入っていてFDAが使い残しを集めて使うことを認めた、と書きましたが、正確には、6回分または7回分を取れる場合は使うことを容認しましたが、保存剤不添加のため、異なったバイアルの使い残しを寄せ集めて一回分に充てることは認めませんでした。お詫びして訂正します。第978回は修正済みです。 【新薬開発】 Rhythm社、MC4Rアゴニストの適応拡大試験が成功 (2020年12月22日発表) Rhythm Pharmaceuticals(Nasdaq:RYTM)はImcivree(setmelanotide)の第3相バルデー・ビードル症候群(BBS)・アルストレム症候群(AS)試験が成功したと発表した。主評価項目の体重10%減少奏効率は34.5%となり、平均では6.2%減量となった。但し、ASにおける効果は確認できなかった。 この試験はBBSを32人とASを6人組入れて、52週間に亘って一日一回皮注する効果を検討した。但し、一部の患者は偽薬を14週間続けた後に試験薬を遅延開始した。薬効解析対象は52週間の治療を完了した28人と遅延開始群(試験薬の投与は52週間未満)の3人を合わせた31人。 BBSは28人中11人、39%が奏功した。ASは3人の何れも奏功しなかった。治療時発現有害事象は注射箇所反応と悪心嘔吐などで、深刻なものはなかった。有害事象による治験離脱は5人で、うち1人は偽薬期間中の離脱だった。 Imcivreeはメラノコルチン4受容体アゴニスト。今年11月に米国でPOMC、PCSK1、またはLEPRの欠乏による肥満症の体重管理薬として承認された。米国の...

第978回

  【ニュース・ヘッドライン】 COVID-19:米国でもワクチン接種を開始  COVID-19:ModernaのワクチンもEUA  COVID-19:テムセルのCOVID-19試験がフェール  COVID-19:インサイト/ノバルティスのJAK阻害剤はフェール  MSD/エーザイ、キイトルーダとレンビマの内膜腫試験が成功  アッヴィ、アトピー試験でリンヴォックがデュピクセントに勝つ  ノボ、EUでもセマグルチドを肥満症に承認申請  アムジェン、KRAS-G12C阻害剤を承認申請  武田、好酸球性食道炎用薬を承認申請  PCSK9のRNA介入薬は工場査察遅延で審査完了に  FDA諮問委員会、エンレストのHFpEF適応拡大に前向きな評価  CHMP、エンハーツなどの承認を支持  ギリアド、米国ではジセレカのリウマチ適応を断念  FDA、レルゴリクスを前立腺癌に承認  FDA、タグリッソを肺癌摘出後療法に承認  FDA、Xpovioを多発骨髄腫の二次治療に承認  GSK、ベンリスタがループス腎炎に承認  MacroGenics、her2を標的とするFc最適化抗体が承認  日光角化症治療薬が承認  【今週の話題】 COVID-19:米国でもワクチン接種を開始 (2020年12月11日発表) FDAは、ドイツのBioNTech(Nasdaq:BNTX)が創製しファイザーと共同開発しているCOVID-19ワクチン、BNT162b2を12月11日にEUA(非常時使用認可)した。12月14日に接種を開始。16歳以上が適応。当初は医療従事者や高齢者施設入居者が優先される。 ファイザーは今月と来年第1四半期に1億回分(5000万人分)を供給する。米国政府は5億回分を追加するオプションを保有しているはずだが、第2四半期の分は行使しないうちに欧州や日本などに取られてしまったようで、不足分はModerna(Nasdaq:MRNA)などのワクチンで補うことになる。政府は多額の補助金の交付先であるModernaに追加発注するとともに、Catalentなどの受託生産会社に対して、他の薬の生産を先送りしてでもワクチンやその成分の生産を優先するよう要請したようだ。 冷蔵庫での保存可能期間は5日程度と短く、輸送や...

第977回

  【ニュース・ヘッドライン】 COVID-19:FDA諮問委員会がBNT162b2ワクチンの承認を支持  COVID-19:英国でワクチン接種後にアレルギー反応3例発生  COVID-19:オックスフォード大/アストラゼネカのワクチンは高齢者に効くのか?  TG社、糖鎖装飾抗CD20抗体の多発性硬化症試験が成功  イーライリリー、GIP/GLP-1作用剤の最初の第3相が成功  ASH:ノバルティス、慢性骨髄性白血病新薬の第3相結果を発表  ASH:イエスカルタは低悪性度非ホジキンリンパ腫にも有効  FDA:MRI検査ではマスクの金属を確認すべし 【今週の話題】 COVID-19:FDA諮問委員会がBNT162b2ワクチンの承認を支持 (2020年12月10日開催) FDAはVRBPAC(ワクチン等生物学的製品諮問委員会)を招集して、ファイザーがCOVID-19ワクチンとしてEUA(非常時使用認可)を求めたドイツのBioNTech(Nasdaq:BNTX)が創製したBNT162b2について、意見を聞いた。賛成17名、反対4名、棄権1名となり圧倒的多数が『便益が危険を上回る』、即ち承認に値すると評価した。先に非常時使用認可/条件付き承認した英国やバーレーン、カナダに続いて、米国でもEUA承認・接種開始となりそうだ。 尚、英国で発生したアナフィラキシーについても言及されたようだが、次項でまとめて取り上げる。 BNT162b2はSARS-CoV-2のスパイク蛋白のmRNAを一部修飾しリピッド・ナノパーティクルに封入したmRNAワクチン。30mcgを21日置いて2回、筋注する。 16歳以上の健常者約43000人を組入れた第2/3相評価者盲検試験で、症候性COVID-19感染症のリスクを偽薬比95%削減した。但し、追跡期間は2回目の接種の7日後から起算して1.5ヶ月程度であり、半年後、1年後、2年後の予防効果は明らかではない。1~2年に一回接種と想定する声もあるようだ。偽薬群のボランティアの人権を考えれば、承認後に接種するのを禁じる訳にはいかないので、接種者を長期追跡して発症者がいつ頃から増えるか見当をつけるしかないだろう。 忍容性は、深刻有害事象の発生率は0.5%未満と低く、例えば1億人が接種し...

第976回

  【ニュース・ヘッドライン】 COVID-19:英国がワクチンの一時的供給を認可  COVID-19:Moderna社もワクチンを申請  武田、抗CMV薬の第3相が成功  ノバルティス、ジャカビの慢性GvHD試験が成功  Agios社、ピルビン酸キナーゼ欠乏症用薬の第3相が成功  lurbinectedinの市販後コミットメント試験がフェール  Ovid社、アンジェルマン症候群の第3相がフェール  JNJ、EGFR・MET二重特異性抗体を承認申請  ROCK2阻害剤のGvHD承認申請が受理  経口血漿カリクレイン阻害剤が承認  Vanda社、メラトニン作用剤がスミス・マギニス症候群に適応拡大  RET阻害剤がある種の甲状腺癌に適応拡大  ゾレアが鼻ポリープに適応拡大  【今週の話題】 COVID-19:英国がワクチンの一時的供給を認可 (2020年12月3日発表) 英国の薬品審査機関であるMHRA、はBioNTech/ファイザーのCOVID-19ワクチン、BNT162b2を『承認』した。正確に言えば、販売承認ではなく非常時における一時的供給認可という建付け。数日内に、最初は高齢者介護施設入居者/就業者や医療/社会的介護従事者を中心に、接種を開始する予定。ロシアや中国が既に開始しているが、欧米などで数万人規模の第3相試験を行って効果や安全性を検討したワクチンの接種は初めてとなる。 医療従事者向け情報という欧州の添付文書に類似した文書が公開されたので、重要な点だけまとめておこう。 対象: ・12歳以上。 ・活性成分や添加物にアレルギーを持つ人は禁忌。 ・抗凝固薬や易出血性疾患で筋注禁忌の人は原則禁忌。 ・高熱を伴う重度疾患を発症している人は注意が必要。 ・妊婦は禁忌ではないが推奨はしない。接種前と二回目の接種の2ヶ月以上後までは妊娠を避けるべき。 ・授乳中の女性は接種すべきでない。 ・免疫低下(免疫抑制剤使用も含む)では免疫反応低下の可能性。 ・免疫抑制剤や他のワクチンとの同時使用に関するデータはない。 接種方法: ・21日置いて2回筋注 有害事象: ・注射箇所疼痛(発現率:80%超)、疲労(60%超)、頭痛(50%超)、筋痛(30%超)、悪寒(30%超)、関...