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7月, 2019の投稿を表示しています

2019年7月28日号

【ニュース・ヘッドライン】 JNJ、S1P1調節剤を承認申請へ  オプジーボ、ヤーボイ併用で肺癌試験が成功  ヴィーブ、Dovatoのスイッチ試験成功  アステラス、EUでXtandiの適応拡大申請  バーテックス、嚢胞性線維症のトリプル・コンビ薬を承認申請  CHMPがNRTK陽性固形腫瘍の新薬などに肯定的意見  Shield社の経口鉄製剤が米国でも承認  FDA、経鼻投与用グルカゴンを承認  CHMP、ジレニアを妊婦禁忌に  FDA、潰瘍性大腸炎用途でゼルヤンツを警告強化  【新薬開発】 JNJ、S1P1調節剤を承認申請へ (2019年7月25日発表) ジョンソン・エンド・ジョンソン・グループのヤンセンは、ponesimodの第三相再発型多発硬化症試験、OPTIMUMが成功したと発表した。年内に欧米で承認申請する計画。 ponesimodは97年にロシュからスピンアウトしたアクテリオンのS1P1調節剤。06年にロシュと共同開発を開始したが、09年にロシュがジェネンテックを完全子会社化し提携解消したため、単独でPOCを進めることになった。15年に今回のOPTMUM試験を開始。アクテリオンは17年にJNJに買収されたが、開発品を承継したIdorsia Pharmaceuticalsがponesimodの売上に係る収益権を保有している。 OPTIMUMは1133人の患者をponesimod(20mg)またはサノフィのAubagio(teriflunomide、14mg)、を一日一回経口投与する群に無作為化割付して2年間追跡した二重盲検試験。主評価項目は年率再発率で、優越性検定。副次的評価項目では疲労症状や造影検査による病変の変化などを検討している。 主評価項目と多くの副次的評価項目で成功したとのことだが、具体的な数値は9月のECTRIM欧州多発硬化症学会で発表される見込み。なぜAubagioを対照薬に選んだのか、有害事象によるドロップアウトがどの程度影響したのか、などに注目する必要がありそうだ。 リンク: JNJのプレスリリース オプジーボ、ヤーボイ併用で肺癌試験が成功 (2019年7月24日発表) BMSは、抗PD-1抗体Opdivo(nivolumab)の進行性非小細胞性肺癌一次治療...

2019年7月21日号

【ニュース・ヘッドライン】 GSK、PARP阻害剤の卵巣癌1L維持療法試験が成功  ブルーポイント、GIST用薬を承認申請  抗ネクチン-4ADCが承認申請  ノバルティス、鎌状赤血球症に用いる抗体医薬を承認申請  FDA、SGLT阻害剤の一型糖尿病適応拡大を認めず  オテズラがベーチェット病に適応拡大  FDA、ペネム系三剤合剤を承認  【新薬開発】 GSK、PARP阻害剤の卵巣癌1L維持療法試験が成功 (2019年7月15日発表) グラクソ・スミスクラインは、Zejula(niraparib)の第三相卵巣癌一次治療後維持療法試験が成功したと発表した。データは今後、学会で発表される見込み。PARP阻害剤の開発は一時期、迷走したが、最適な用途用法が明確になり、着々と適応拡大を進めている。Zejulaはどちらかといえば後発だが、先輩が刻んだ轍を走ることができるアドバンテージがある。 ZejulaはGSKが今年1月に負債継承額を含めて51億ドルで買収したTesaroが12年にMSDからインライセンスして開発したポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ1/2阻害剤。17年に難治性白金薬感受性卵巣癌の維持療法薬として欧米で承認された。BRCA変異または相同組換え不全のある卵巣癌の4次治療薬として米国で承認申請中で、10月に審査結果が判明する見込み。日本は17年に武田薬品が独占開発販売権を取得した。 今回の試験は白金薬ベースの一次治療に反応した患者に体重に応じて200mgまたは300mgを一日一回経口投与して、PFS(無進行生存期間)を偽薬と比較したもの。承認用途と同様に、BRCA有害変異のない患者も組入れている。 BRCAは遺伝子修復に係る酵素で、PARPは遺伝子修復を担う別のメカニズムに係る酵素。前者に機能喪失変異を持つ患者に後者を阻害する薬を投与すると、細胞分裂が活発で遺伝子複製ミスが発生しやすい癌細胞の増殖・生存を妨げる効果が期待されるため、PARP阻害剤はBRCA変異癌を標的とすることが多い。 アストラゼネカ/MSDのPARP阻害剤、Lynparza(olaparib、和名リムパーザ)も、Clovis Oncology(Nasdaq:CLVS)のRubraca(rucaparib)も、白金感受性卵巣癌の...

2019年7月15日号

【ニュース・ヘッドライン】 ヴィーブ、HIV/AIDS二剤合剤のスイッチ試験が成功  lumateperoneの双極障害鬱治療試験は一勝一敗  ノバルティスら、BACE1阻害剤のAD予防試験を中止  汎用インフルエンザ・ワクチンの第三相試験、今年の組入れを開始  COMT阻害剤が米国でも承認申請  Horizon社、甲状腺眼症治療薬を承認申請  サノフィ、抗CD38抗体を米国でも承認申請  JNJはダルザレックス皮注用を承認申請  MSD、キイトルーダの6週毎投与を追加申請  【新薬開発】 ヴィーブ、HIV/AIDS二剤合剤のスイッチ試験が成功 (2019年7月10日発表) グラクソ・スミスクラインと塩野義製薬、ファイザーのHIV/AIDS薬合弁であるヴィーブヘルスケアは、Dovatoの第三相TANGO試験が成功したと発表した。ギリアドのVemlidy(tenofovir alafenamide fumarate、和名ベムリディ)を含む三剤併用レジメンでウイルス抑制に成功している患者がスイッチしても再燃したり抵抗性ウイルスが出現したりするリスクは小さいことを明らかにした。データは今月のIAS学会で発表される予定。 Dovatoは塩野義が創製したインテグラーゼ阻害剤dolutegravirと代表的な非核酸系逆転写阻害剤(NNRTI)であるlamivudineの固定用量合剤。初めて抗ウイルス治療を受けるHIV患者に使う薬として19年に欧米で承認された。今回の試験成功により、対象患者拡大申請の道が開けた。 HIV/AIDS治療薬は三種類以上のを併用するのが定番だが、Dovatoはこの一錠を一日一回服用するだけで足りるのが画期的。尤も、選ばられた医療施設の選ばれた医師が、選りすぐられた患者を密接に治療する臨床試験の成績はベストケースシナリオで、現実の医療では効果が低下し副作用は増加すると覚悟しなければならない。例えば、アドヒアランスの悪い患者でも効果が非劣性なのか、知りたいものだ。 リンク: ヴィーブのプレスリリース lumateperoneの双極障害鬱治療試験は一勝一敗 (2019年7月8日発表) Intra-Cellular Therapies (Nasdaq:ITCI)は、ITI-007(lu...

2019年7月7日号

【ニュース・ヘッドライン】 ロシュ、欧米の小児インフルエンザ試験で主目的達成  プーマ、Nerlynxの適応拡大を申請  アルナイラム、急性肝性ポルフィリン症用薬を欧州でも承認申請  多発骨髄腫のサルベージ療法薬が承認  【新薬開発】 ロシュ、欧米の小児インフルエンザ試験で主目的達成 (2019年7月3日発表) ロシュはインフルエンザ治療薬Xofluza(baloxavir marboxil、和名ゾフルーザ)の幼小児における安全性などを検討した第三相MINISTONE-2試験で主目的を達成したと発表した。忍容性は20年の使用歴を持つTamiflu(oseltamivir)と同程度、罹病期間も同程度であった由。具体的なデータは今後、学会発表の予定。 Xofluzaは塩野義製薬が創製したCap依存性エンドヌクレアーゼ阻害剤。インフルエンザウイルスが宿主細胞で自分のmRNAを合成するのを妨げる画期的な作用機序を持っており、18年に日米で承認された。日本は対象年齢を限定しておらず、12歳未満で体重が10kg以上の患者の用量が添付文書に明記されているが、米国は持病のない12歳以上の患者に限定した。持病の有無で区別するのはFDAの従来からのスタンスだ。喘息症や糖尿病、心不全などを患う患者は高リスクなので、罹病期間が短縮する効能だけでは足りず、合併症リスクが低下することを臨床試験で確認すべきという考えなのだろう。 12歳未満を適応外としたのは、日本で行われた12歳未満を対象とした第三相試験で77人中18人に耐性ウイルスが認められたことがネックになったのではないか。12歳以上の第三相では370人中36人となっており、検出率がかなり異なっている。用量決定フォーミュラ(体重に応じて3段階)が不適切なのか、小児は薬物動態の個人差が大きいのか、あるいは、症例数が少なすぎて真の値から大きく乖離してしまったのか? 日本では市販後にも耐性ウイルスの検出が報告されている。サンプル数が少ないことを考慮しても、Xofluzaは検出率が高いように感じられる。 尤も、耐性ウイルス問題は簡単に結論を出すことはできない。インフルエンザは治療しなくても治る可能性が高いので、高リスク患者でなければ、効きが多少低くても何日かしたら軽快する。また、変異ウイルスは増殖・...