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9月, 2020の投稿を表示しています

第965回

  【ニュース・ヘッドライン】 オプジーボの膀胱癌アジュバント試験が成功  ESMO:オプジーボの食道癌試験が二本成功  ESMO:キートルーダの食道癌試験も成功  ESMO:オプジーボとカボメティクスの腎細胞腫併用試験  ESMO:イーライリリー、イブランスのアジュバント試験が成功  抗CD19ADCを承認申請  FDA、GSKのヌーカラを好酸球増多症候群にも承認  【新薬開発】 オプジーボの膀胱癌アジュバント試験が成功 (2020年9月24日発表) BMSは、Opdivo (nivolumab)を高リスク筋層浸潤尿路上皮癌の術後アジュバント療法に用いる第3相CheckMate-274試験が中間解析で主目的を達成したと発表した。データは学会発表の予定。適応拡大申請を計画。 709人の患者をOpdivo群(最大1年間投与)と偽薬群に無作為化割付した二重盲検試験で、intent-to-treatベースとPD-L1陽性(≧1%)サブグループの両方のDFS(無病生存期間)解析が成功した。副次的評価項目である全生存期間や尿路上皮癌による死亡の解析を行うため治験は続行している。 この用途で抗PD-1/PD-L1抗体の第3相が成功したのは初めて。ロシュのTecentriq(atezolizumab)も類似したIMvigor010試験が行われたが、メジアンDFSは19.4ヶ月と対照群(偽薬の無い観察群)の16.6ヶ月を僅かに上回っただけでハザードレシオは0.89、有意ではなかった。 Tecentriqの試験はメジアン21ヶ月の追跡で3割前後が死亡しており、文字通り高リスクであることが分かる。それだけにOpdivoの試験が成功したのは朗報。但し、どの程度の効果があったのかデータを確認する必要がある。 リンク: BMSのプレスリリース ESMO:オプジーボの食道癌試験が二本成功 (2020年9月21日発表) BMSは、抗PD-1抗体Opdivo(nivolumab、和名オプジーボ)の第3相食道癌試験二本の成功を8月に発表したが、ESMO(欧州臨床腫瘍学会)でデータを明らかにした。適応拡大申請に向かう見込み。 CheckMate-577試験は、食道・食道胃接合部の癌で術前化学放...

第964回

  【ニュース・ヘッドライン】 COVID-19:レムデシビルに続きオルミエントの試験が成功  COVID-19:アクテムラの第3相が三度目の正直で成功したが...  COVID-19:ナノ技術とAIで感染検査を20秒に短縮  COVID-19:アストラゼネカ、英国でワクチンの第3相再開を断行  COVID-19:ワクチンの信頼を取り戻せ!  ESMO:テセントリクの乳癌試験の成績は区々  抗ネクチン-4ADCの市販後確認試験が成功  CDKL5欠乏障害の第三相が成功  ノバルティス、ベオビュの糖尿病性黄斑浮腫試験が成功  ニーマン・ピック病C型用薬の承認申請が受理  ND4変異によるLHONの遺伝子療法がEUで承認申請  マリンクロット社、1型肝腎症候群用薬がFDAに承認されず  CHMP、肺炭疽治療薬などの承認を推奨  【今週の話題】 COVID-19:レムデシビルに続きオルミエントの試験が成功 (2020年9月14日発表) インサイト(Nasdaq:INCY)とイーライリリーは、NIAID(米国立アレルギー・感染症研究所)が主導するACTT-2試験で、Olumiant(baricitinib、オルミエント)が主目的を達成したと発表した。詳細はNIAIDが論文・学会発表する予定。両社は別途、第三相試験を実施しているが、その結果を待たずに米国でEUA(非常時使用認可)に向かう可能性がありそうだ。 Olumiantはインサイトが創製しイーライリリーと共同開発販売しているJAK1/2阻害剤。17~18年に日米欧で中重度活性期リウマチ性関節炎の治療薬として承認された。 ACTT-2試験はCOVID-19に感染し放射線学的所見や酸素飽和度低下、呼吸困難などを伴う入院患者1000人超を日米欧などの医療施設で組入れた二重盲検無作為化割付対照試験。ACTT-1試験でギリアドのVeklury(remdesivir、和名ベクルリー)がメジアン罹患期間を4日間短縮する成果を上げたことを受けて、更にOlumiantを追加する効果を検討した。Vekluryは添付文書通りに初日は200mg、2日目以降は100mgを一日一回、最大10日間静注した。Olumiantは4mgを一日一回、最大14日間、経口投与した。 ...

第963回

  【ニュース・ヘッドライン】 COVID-19:アストラゼネカ、ワクチンの臨床試験を一時中断  アストラゼネカもIL-5標的薬の鼻ポリープ慢性副鼻腔炎試験が成功  進行性家族性肝内胆汁鬱滞症の第三相が成功  MSD、難治性慢性咳嗽の第三相が成功  MSD、15価肺炎球菌ワクチンの第3相が成功  オラペネム誘導体の第3相が成功  lenabasumの全身性強皮症試験がフェール  ダラザレックスをALアミロイドーシスに適応拡大申請  テリルジーが米国で喘息症に適応拡大  FDA、ブループリント/ロシュのRET阻害剤を承認  FDA:テセントリクを乳癌に使う時はアルブミン結合のパクリタキセルを使うべし  【今週の話題】 COVID-19:アストラゼネカ、ワクチンの臨床試験を一時中断 (2020年9月9日発表) アストラゼネカは、オックスフォード大学由来のCOVID-19ワクチン、AZD1222について、英国の第三相で説明不能な疾患が一例発生したため標準的なリビュー手続きを開始したことを明らかにした。同社や治験医から独立した委員会が検討するまで接種を中断する。 この疾患についてNY Timesは横断性脊髄炎(TM)と報じている。脊髄の一部分が横方向にわたって炎症を起こし、神経線維の『被膜』であるミエリンが損傷、軽く触れただけで激痛が起きたり、手足で筋肉衰弱や知覚異常が発現したり、麻痺や排尿排便障害を被ったりする疾患だ。米国では一年間に1000人以上が新規発症し、1/3は回復するが1/3では重い障害が残ると言われている。原因は不明だが、ウイルス性疾患やワクチンとの関連を疑う人もいる。 AZD1222の臨床試験は以前にも一例、神経学的疾患が報告され中断されたが、独立委員会が実は多発性硬化症であることを発見、再開された。今回も、TMの診断すら確定していない段階のようなので、ワクチンとの関連性が否定されるようなら治験再開となるだろう。一方、もし特定できなかった場合、実用化に大きく差し障るだろう。 TMの上位分類である急性散在性脳脊髄炎(ADEM)は様々なワクチンに関連して報告されているが、頻度は数十万人に一人程度であり、因果関係は確立していない。ワクチンや薬と副作用の因果関係を立証するのは容易ではないた...

第962回

  【ニュース・ヘッドライン】 COVID-19:NIHは回復期血漿を推奨せず  COVID-19:ケブザラの二本目の第3相もフェール  COVID-19:米国ネバダ州でも再感染例  バフセオは非透析期CKDの心血管アウトカム試験がフェール  ESC:フォシーガは糖尿病患者以外の慢性腎疾患にも有益  ESC:ジャディアンスも心不全アウトカム試験が成功  NJ、新作用機序インフルエンザ薬の開発を中止  ギリアド、CAR-Tを濾胞性、辺縁帯リンパ腫に適応拡大申請  トルリシティの高用量が承認  FDA、経口アザシチジンを承認  FDA、週一回投与型成長ホルモンを承認  PRAC、子宮筋腫治療薬ウリプリスタルの承認取消を勧告 【今週の話題】 COVID-19:NIHは回復期血漿を推奨せず (2020年9月1日発表) 第961号で取り上げたようにFDAはCOVID-19に感染し回復期にある患者の血漿(CCP)をCOVID-19入院患者の治療に充てることを非常時使用認可(EUA)したが、様々なキイ・オピニオン・リーダーから疑問の声が上がっている。クリーブランド・クリニック時代にCOX-II阻害剤の薬害訴訟で原告側の証人となり、その後にスクリップス・リサーチ・トランスレーショナル・インスティテュートを立ち上げたエリック・トポル博士は、ハーンFDA長官に(政府の圧力について)全てを話すか、さもなくば辞任せよと迫った。 NIH(米国衛生研究所)のCOVID-19治療ガイドライン・パネルも、CCPを標準療法に組み込むのは時期尚早という声明を出した。最良のエビデンスである無作為化割付対照試験のデータがないこと、抗体量がCCP毎に区々であること、有効と無効の境目となる抗体価の閾値も不明であることなどを踏まえて、CCPの使用を推奨したり反対したりするにはデータ不足と結論した。 NIHはFDAと同じ米国保健福祉省傘下の組織だが、忖度せずに自分の意見を主張するのが米国文化だ。次は、11月頃に予想される、ワクチンのEUAが争点になりそうだ。 リンク: CCPのEUAに関する声明 COVID-19:ケブザラの二本目の第3相もフェール (2020年9月1日発表) サノフィは、リジェネロン・ファーマ...