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9月, 2022の投稿を表示しています

第1069回

  【ニュース・ヘッドライン】 COVID-19関連:   EUもエバシェルドによる治療を承認  その他の領域:   MSD、NRTTIの臨床試験を用量を減らして再開へ  D因子阻害剤の第3相が成功  Prevnar 20の欧州幼児試験が成功  Seagen、her2阻害剤をher2陽性大腸癌に承認申請  自家造血幹細胞移植の補助療法を承認申請  FDA諮問委員会:①糞便移植療法用薬の承認を支持  ②多数の委員がPI3K阻害剤duvelisibの承認取消を支持  ③poziotinibの承認は支持されず  ④Pepaxtoの承認は支持されず  GSKもPARP阻害剤ゼジューラの適応を一部返上  リムパーザの適応も一部返上されていた  CHMP、RSV予防薬などの承認を支持  レットヴィモが適応拡大  白金薬の聴覚副作用抑制薬が承認  もう一つの遺伝子療法薬にも青い鳥  【COVID-19関連】 EUもエバシェルドによる治療を承認 (2022年9月20日発表) アストラゼネカはEUがEvusheld(tixagevimab、cilgavimab)をCOVID-19の治療に承認したと発表した。酸素補給は不要だが重症化リスクのある成人や青少年が適応になる。第3相TACKLE試験で重症化/死亡を50%抑制した。 抗SARS-CoV-2抗体のカクテルで21~22年に米欧で暴露前予防というワクチン代替的な用途で承認された。若干遅れて申請された日本では外来治療も特例承認されたが、海外では今回が初。日本でも注記されているが、現在流行しているBA.5ウイルスに対する有効性が上記より劣る可能性があることが影響したのだろう。 リンク: アストラゼネカのプレスリリース 【新薬開発】 MSD、NRTTIの臨床試験を用量を減らして再開へ (2022年9月20日発表) MSDは抗HIV-1薬MK-8591(islatravir)の臨床試験を用量を減らして再開すると発表した。大類洋博らが創製した核酸系逆転写酵素トランスロケーション阻害剤(NRTTI)で、力価や組織浸透性が高い。半減期が長い特徴もあったが、月一回投与の暴露前予防(PrEP)用途は断念したので、キャッチフレーズではなく...

第1068回

【ニュース・ヘッドライン】 COVID-19関連:   EU、旧型二価ワクチンに続いて新型も承認  その他の領域:   5価髄膜炎菌ワクチンの第3相が成功  オプジーボもIIB/C黒色腫アジュバント試験が成功  FGF21類縁体の後期第2相NASH試験が成功  コセンティクスの化膿性乾癬炎試験が成功  副腎白質ジストロフィー用薬を承認申請  Clovis社、PARP阻害剤の適応拡大申請を断行  アルファ・マンノシドーシス補充療法を米国でも承認申請  肝腎症候群用薬が米国でもやっと承認  新作用機序の尋常性乾癬治療薬が承認  【COVID-19関連】 EU、旧型二価ワクチンに続いて新型も承認 (2022年9月12日発表) EMA(欧州薬品庁)のCHMP(医薬品審査委員会)はComirnaty Original/Omicron BA.4-5(オミクロンBA.4/BA.5亜系統適合二価ワクチン)を12歳以上の追加接種用COVID-19ワクチンとして承認することに肯定的意見を出した。欧州委員会も同日に承認。Comirnaty Original/Omicron BA.1(同BA.1亜系統適合二価ワクチン)の11日後と、旧型オミクロンや新型オミクロンの抗原を含む製品が相次いで承認された。 オミクロン株の流行は年初のBA.1から現在は欧米日共にBA.5にシフトしているので、BA.4-5適合二価ワクチンのほうが好ましいが、難点は、臨床試験のエビデンスが限られていること。米国や日本は片方しか承認されていないので、今すぐ接種するか、新型の治験結果が発表されたり承認されたりするのを待つか、二択だが、EU加盟国の場合、選択の余地があるだけに悩ましい。各国がどちらを選ぶか、注目される。 日本もBA.1版の特例承認の翌日にコミナティのBA.4/5版が承認申請された。欧米より遅いが、承認される頃には臨床成績が判明しているだろうから、むしろ好タイミングかもしれない。但し、政府がBA.1版の在庫が消化されるまでBA.4/5版の接種を遅らせるリスクがあるかもしれない。 リンク: EMAのプレスリリース 【新薬開発】 5価髄膜炎菌ワクチンの第3相が成功 (2022年9月15日発表) ファイザーはMenA...

第1067回

【ニュース・ヘッドライン】 COVID-19関連:   流行が落ち着いたらワクチンが2倍以上に値上がり?  その他の領域:   roflumilastの脂漏性皮膚炎試験が成功  RNAアプタマーの地図状萎縮試験が成功  ファイザー、新規JAK阻害剤を円形脱毛症に承認申請  FDA諮問委員会、ALS用薬の承認を多数が支持  【COVID-19関連】 流行が落ち着いたらワクチンが2倍以上に値上がり? (2022年9月9日発表) COVID-19ワクチンや新規治療薬の多くは、欧米日本などの高所得国では政府が一括調達し医療施設などに無償供給しているが、米国連邦議会がCOVID-19対策予算の抑制を求めるなど、パンデミック対応からエンデミック対応に移行する兆しが現れている。mRNAワクチンを販売するモデルナやBioNTech/ファイザーは、従来から、エンデミックに入ったらワクチンの価格を他の画期的ワクチンと同程度に引き上げる考えを示しており、消費者にとっては、自己負担の発生と合わせてダブルパンチになる。オミクロン株はこれまでの株より重症化リスクが小さいせいか、米国はブースター接種を4~6ヶ月毎ではなく年一回に留める方針のようだ。政府のトーンダウンや金銭的負担から、来年以降は、今以上に接種人数が減少するだろう。 問題は価格がどの程度になるかだ。現状は一回当たり20~25ドル程度でインフルエンザ・ワクチンと大差ないと推測されるが、他の画期的ワクチンの中には300ドルと十倍以上のものもある。メーカーはパンデミックが終わって接種が減少しても値上げで売上規模を維持することを考えており、人口の2~3割を占める高齢者などだけが接種する事態を想定すると、3~5倍の値上げが望ましいことになる。 このような中、モデルナがR&Dデイに際して、米国市場規模のシミュレーションを示した。来年のCOVID-19ワクチンの価格についてはCDC(米国疾病予防管理センター)が64ドルを前提に計画を立てているためマトリクスは価格が64ドル、82ドル、100ドルの何れかであった場合に、接種対象が米国の高リスク者8200万人だけの場合と18歳以上の全2.58億人、但し普及率はインフルエンザワクチン並みの50%の場合を示した。高リスク者だけの場合、64ドルなら52...

第1066回

【ニュース・ヘッドライン】 COVID-19関連:   BA.4/5適合二価ワクチンが米国でEUA  CHMP、BA.1適合二価ワクチンの承認を勧告  その他の領域:   第XIa因子阻害剤が続々と第3相へ  アセンディス、PTH補充療法を承認申請  週一回投与型第VIII因子を承認申請  FDA、イミフィンジを胆道癌に承認  膿疱性乾癬用薬が初承認  ゼンフォザイムが米国でも承認  PRAC、トピラマートの胎児リスクを検討開始  【COVID-19関連】 BA.4/5適合二価ワクチンが米国でEUA (2022年8月31日発表) FDAはBioNTech/ファイザーとモデルナのCOVID-19二価ワクチンをEUA(非常時使用認可)した。従来の一価ワクチンによるプライマリー接種またはブースター接種を受けてから2ヶ月(!)以上経過した、前者は12歳以上、後者は18歳以上の、ブースター接種に用いる。承認の翌日、CDC(疾病予防管理センター)のACIP(ワクチン接種諮問委員会)も接種を推奨した。 BioNTech/ファイザーの一価ワクチンは武漢株のスパイク蛋白のmRNAを30mcg含有しているが、二価ワクチンは武漢株とBA.4/BA.5亜系統オミクロン株のものを15mcgずつ配合している。モデルナの一価ワクチンmRNA-1273はD614G変異株のスパイク蛋白mRNAをブースターの場合50mcg接種するが、二価のmRNA-1273.222はBA.4/BA.5のものと25mcgずつ配合したものを接種する。 承認取得に必要な三種類の資料のうち臨床成績に係るものは日本で承認申請されたBA.1亜系統適合二価ワクチンに係るものを援用した。武漢株/D614G変異株の偽ウイルス・アッセイで阻害力価が一価ワクチンと非劣性、BA.1偽ウイルス・アッセイでは有意に上回った。BA.1適合ワクチンはBA.4/BA.5偽ウイルス・アッセイに対する力価がBA.1に対するより小さかった筈だがレーベルには記されていない。 臨床試験の結果が判明するのは数ヶ月後の見込み。BA.1適合ワクチンではなくBA.4/BA.5ワクチンを選択するに当たって、FDA諮問委員会の圧倒的支持も得ているのだが、オピニオン・リーダーの一部は、自分自身は臨床データ...