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1月, 2020の投稿を表示しています

2020年1月26日号

【ニュース・ヘッドライン】 新型コロナウイルス感染症に立ち向かう ~欧米の動き~  ロシュ、risdiplamのSMA幼児試験が成功  ロシュ、テセントリクの筋層浸潤尿路上皮癌アジュバント試験がフェール  ジャズ、ナトリウムの少ないナルコレプシー治療薬を承認申請  リムパーザをある種の前立腺癌に適応拡大申請  FDA、Epizymeの類上皮肉腫用薬を承認  FDA、ホライゾン社の甲状腺眼症用薬を承認  【今週の話題】 新型コロナウイルス感染症に立ち向かう ~欧米の動き~ (2020年1月23日発表) 武漢から世界に広がり始めた新型コロナウイルス、2019-nCoVの治療やワクチン開発などに関する欧米の動きを幾つか取り上げたい。 まず、CEPI(感染症流行対策イノベーション連合)がワクチンの開発に向けて二社と一大学に助成を決めた。CEPIは17年のダボス会議で正式に発足した組織で、エボラウイルス疾患など既知あるいは新規の深刻な感染症のワクチンを迅速に開発、試験、備蓄すべく、各国政府や研究機関、企業の支援・調整を行っている。創設者はノルウェーやインドの政府、ビル&メリンダ ゲイツ財団、ウエルカム・トラスト、世界経済フォーラムで、日本やカナダ、オーストラリアなども資金を拠出している。 CEPIは今回と同じコロナウイルス科のMERSウイルスのワクチン開発を支援している。米国フィラデルフィアのInovio Pharmaceuticals(Nasdaq:INO)は助成金を得てMERSワクチンのINO-4700の第二相試験に着手すべく準備中。ラッサ熱ワクチンのINO-4500も助成金で臨床入りした。助成金の規模は二剤合計で最大5600万ドル。今回、2019-nCoVワクチンの開発でもパートナーシップを発表した。最大900万米ドルの助成金を得て、INO-4800を第一相試験まで持っていく。 Inovioは韓国のGeneOne Lifescience(KSE:011000)と提携して複数のDNAワクチンを開発している。近年話題になった感染症では、GeneOneからライセンスしたジカウイルス感染症のDNAワクチン、GLS-5700の第1相試験を実施、17年にNew England Journal of Medicine誌に論文発表した...

2020年1月19日号

【ニュース・ヘッドライン】 アッヴィ、スキリージはコセンティクスより奏効率が高い  アストラゼネカ、EPA/DHA製剤の混合異脂血症心血管アウトカム試験を中止  BMS、オプジーボ・ヤーボイ併用療法を非小細胞性肺癌一次治療に承認申請  リムパーザをアバスチン併用で卵巣癌維持療法に承認申請  アルナイラム、原発性高シュウ酸尿症I型のRNA介入薬の承認申請に着手  ヴィーヴ、HIV/AIDSのアタッチメント阻害剤を欧州でも承認申請  ネクター、PEG化オピオイドの承認申請撤回・開発中止  オゼンピックの心血管疾患リスク削減効果が米国で承認  FDA、エーザイの体重管理薬に癌の懸念が浮上 【新薬開発】 アッヴィ、スキリージはコセンティクスより奏効率が高い (2020年1月14日発表) アッヴィ(NYSE:ABBV)は、中重度プラク乾癬治療薬Skyrizi(risankizumab-rzaa、和名スキリージ)の奏効率をノバルティスのCosentyx(secukinumab、和名コセンティクス)と比較した第三相試験が成功したと発表した。主評価項目の一つである52週時点のPASI90奏効率は各87%と57%となり、Skyriziが有意に上回った。もう一つの16週時点のPASI90奏効率は各74%と66%で、非劣性という目標を達成した。深刻有害事象の発生率は各5.5%と3.7%、有害事象による治験離脱は1.2%と4.9%だった。 乾癬治療はIL-23そしてIL-17を阻害する新薬が続々と登場した。IL-23やIL-12のサブユニットであるp40を標的とするジョンソン・エンド・ジョンソンのStelara(ustekinumab、和名ステラーラ)、IL-23特有のp19サブユニットに結合するSkyrizi、IL-23の刺激によりTh17細胞などが分泌するIL-17を標的とするCosentyxである。今回の二剤は、夫々、直接比較試験で奏効率がStelaraより高かった。決勝戦の結果が出たので、シェア動向に変化が出そうだ。 この試験は、中重度プラク乾癬の患者320人余を無作為化割付したオープンレーベル、評価者盲検試験。Skyrizi群は75mg二回皮注を2回目は4週後、3回目以降は12週毎に施行した。Cosentyx群は150mg...

2020年1月11日号

【ニュース・ヘッドライン】 リジェネロン、抗Activin A抗体をFOP治療薬として承認申請へ  Apellis社、補体C3阻害剤の夜間ヘモグロビン尿症試験が成功  バベンチオの膀胱癌一次治療後維持療法試験が成功  キイトルーダの進展型小細胞性肺癌試験は半分成功  インサイト、FGFR阻害剤をEUでも申請  高脂血症のRNA介入薬が承認申請  フォシーガを心不全に適応拡大申請  FDA、ブループリントのPDGFRアルファ阻害剤を承認  FDA、キイトルーダを筋層非浸潤膀胱癌に適応拡大  【新薬開発】 リジェネロン、抗Activin A抗体をFOP治療薬として承認申請へ (2020年1月9日発表) リジェネロン・ファーマシューティカルズ(Nasdaq:REGN)は、REGN2477(garetosmab)の第二相FOP(進行性骨化性線維異形成症)の結果を発表した。承認申請に向けて当局と相談する考えだ。 FOPは全身の筋肉や腱、靭帯などが骨化し手足の可動域が狭まる超希少疾患。発熱や疼痛を伴うフレア・アップが起きることがある。患者の多くでACVR1(別名ALK2)受容体の遺伝子変異が見られ、Activin Aが結合した時に本来なら細胞内シグナル伝達がオフになるべきなのにオンになってしまう事が関与と推測されている。常染色体性優性遺伝よりも突然変異による症例のほうが多いようだ。患者数は世界で800人程度と推測されているが未診断/誤診断も多そうだ。 REGN2477はActivin Aに結合する抗体。第二相のLUMINA-1試験は、ACVR1変異を持つ18歳から60歳のFOP患者22人を組入れて28週間治療したところ、総病変活性が偽薬比25%低下した(p=0.07)。新規病変が9割近く少なかったことが寄与した。病変量は25%少なかった(p=0.37)。フレア・アップは50%少なかった(名目p=0.03)。有害事象として報告されたフレア・アップの発生率は10%で偽薬群の42%より低かった。主な治療時発現有害事象は鼻血、眉毛喪失、挫創など。入院して膿瘍のドレーンを行った患者が2名いた。 治療効果は統計的に有意ではないようだが、超希少疾患なので止むを得ないのだろう。 リンク: リジェネロンのプレスリリース ...

2020年1月4日号

【ニュース・ヘッドライン】 インサイト、新規JAK1阻害剤の急性移植片宿主病試験がフェール  リムパーザがBRCA有害変異膵癌の維持療法として適応拡大  【新薬開発】 インサイト、新規JAK1阻害剤の急性移植片宿主病試験がフェール (2020年1月2日発表) インサイト(Nasdaq:INCY)は、ICNB39110(itacitinib)の第三相急性GvHD(移植片宿主病)試験がフェールしたと発表した。初めて治療を受ける患者にステロイドと併用する効果を検討したが、主評価項目の28日奏効率が74.0%とステロイド・偽薬併用群の66.4%をわずかに上回るに留まり、p=0.08と有意水準に達しなかった。二次的評価項目の6ヶ月死亡率(癌の再発によるものは除く)も同程度だった。 インサイトはJAK1/2阻害剤Jakafi(ruxolitinib、和名ジャカビ)が骨髄線維症などに加えて急性GvHDの二次治療にも承認されている。itacitinibはJAK1選択性が高く一次治療用途や忍容性面で注目されたが残念な結果になった。 第三相は昨年、慢性GvHDの一次治療ステロイド併用試験も始まった。パート1で至適用量を決定し、パート2で反応率を評価する。結果が出るのは23年の見込みで、まだ先。 リンク: インサイトのプレスリリース(pdfファイル) 【承認】 リムパーザがBRCA有害変異膵癌の維持療法として適応拡大 (2019年12月27日発表) FDAは、アストラゼネカとMSDが共同開発販売しているPARP阻害剤、Lynparza(olaparib、和名リムパーザ)の適応拡大を承認した。BRCA1/2遺伝子に生殖細胞系有害変異を持つ転移性膵腺腫で白金薬レジメンによる16週間以上の一次治療で進行しなかった患者が対象。BRCA生殖細胞系有害変異は膵癌の5-7%が該当するとのこと。コンパニオン診断薬としてミリアド・ジェネティクスのBRACAnalysis CDxも承認された。 リンク: FDAのプレスリリース リンク: アストラゼネカのプレスリリース(12/30付) 今週は以上です。