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12月, 2022の投稿を表示しています

第1083回

  【ニュース・ヘッドライン】 COVID-19が死因の第7~8位に  ファイザーのB型血友病遺伝子療法も第3相が成功  デスモイド腫瘍用薬を承認申請  Ardelyx、テナパノルの再承認申請に向けて相談へ  骨化性線維異形成症用薬の承認はお預け  またまた抗CD20抗体が多発硬化症に承認  【今週の話題】 COVID-19が死因の第7~8位に COVID-19による死亡者数は12月に入って大きく増加、29日時点で7004人と8月の7295人を超える勢いだ。前年12月は行動自粛が効いて33人に留まったため前年同期比200倍以上の増加、一昨年比でも5~6倍に増えている。新規感染者数に対する比率は0.1~0.2%と、アルファ株やベータ株の流行時より低下しているが、感染者数が前年12月の約700倍、一昨年の約50倍に増えた。 年間では4万人近くになりそうで、日本人の死因としては「不慮の事故」と並ぶ第7位か8位になりそうだ。但し、人口動態統計上はコロナによる死亡は「その他の特殊目的用コード」に分類されるため、公式な統計には出てこないかもしれない。 米国は20年も21年も数十万人が死亡し第3位だった。日本ははるかにマシだが、油断できる状況ではないことを忘れてはいけないだろう。 COVID-19は政府やメディアに利益相反が生じる。高齢者が減れば健康保険や年金の負担が軽減し、相続税が発生する一方で、所得税は、多くの場合、影響ないので、財政には好影響を与える。TV局は景気後退でスポンサー料やCM料が減るだけでなく、ドル箱である夏休みなどのイベントも打撃を受けるので、楽観論に傾きやすい。ウィズコロナを主張する論者の多くは利益相反を抱えており、当方は主張に反対するわけではないが、割り引いて聞いている。 【新薬開発】 ファイザーのB型血友病遺伝子療法も第3相が成功 (2022年12月29日発表) ファイザーはfidanacogene elaparvovecの第3相B型血友病試験の成功を発表した。承認審査機関と相談する考え。 11月に米国で承認されたCLS/UniQureのHemgenix(etranacogene dezaparvovec-drlb)と同様な、アデノ随伴ウイルスをベクターとして高...

第1082回

  【ニュース・ヘッドライン】 her2陽性胆道癌のpivotal試験成功  PDE3/4阻害剤の二本目のCOPD試験成功  NASH治療薬を承認申請へ  イミフィンジのNSCLC一次治療モノセラピー試験はフェール  武田、抗CMV薬の一次治療実薬対照試験はフェール  放射線療法誘導性口腔粘膜炎の予防薬を承認申請  ファイザーもS1P受容体調節剤を承認申請  パドセブとキイトルーダの併用を膀胱癌に承認申請  ETA/B阻害剤を難治高血圧症に承認申請  和黄医薬、米国でVEGFR阻害剤を大腸癌にローリング承認申請着手  PDE4阻害剤を幼小児尋常性乾癬に対象拡大申請  合成ヒペリシンをCTCLの光力学療法に承認申請  ジェネンテックの抗CD20/CD3二重特異性抗体が米国でも承認  カプシド阻害剤が米国でも承認  アバロパラチドが高リスク骨粗鬆症の男に承認  EBV性リンパ増殖性疾患の細胞療法がEUで承認  レカネマブの治験で3人目の死亡例 【新薬開発】 her2陽性胆道癌のpivotal試験成功 (2022年12月21日発表) アイルランド籍のJazz Pharmaceuticals(Nasdaq:JAZZ)と米国デラウェア州に籍を移したZymeworks(Nasdaq:ZYME)は、ZW25(zanidatamab)のHERIZON-BTC-01試験のトップラインを公表した。pivotal試験と呼んでいるので、米国などで承認申請に向かう考えなのだろう。 治療歴のあるher2陽性(IHC法で2+または3+)胆道癌を組み入れた単群試験で、ORR(客観的反応率、独立中央評価)が41.3%(95%信頼区間30.4~52.8)、メジアン反応持続期間は12.9ヶ月だった。 本剤はher2のエピトープのうち二ヶ所に結合する抗体。Jazzは10月に米欧日などの独占開発商業化権を取得したが、今回、権利継続を決めた。判り難いが、前回の一時金は5000万ドル、今回は3.25億ドルなので、10月の合意はオプション取得と同じような意味合いなのだろう。目標達成時報奨金は承認にかかわるものが最大5.25億ドル、売上関連は最大8.62億ドル、売上ロイヤルティは10~20%となっている。 her2陽性胃食道腺...

第1081回

  【ニュース・ヘッドライン】 アステラス、クローディン標的薬を承認申請へ  mRNAワクチンは癌にも有効  ASH:BTK阻害剤の直接比較試験  ASH:Regeneron、抗CD20xCD3抗体を承認申請へ  リンゼスが米国で小児便秘に適応拡大申請  ODAC:心ミオシン活性化剤はエビデンスが不十分  CHMP、B型血友病の遺伝子療法などの承認を支持  筋層非浸潤膀胱癌の遺伝子療法が承認  第2のKRAS阻害剤が承認  テセントリクが胞巣状軟部肉腫に承認  アッヴィ、カリプラジンが鬱病に承認  【新薬開発】 アステラス、クローディン標的薬を承認申請へ (2022年12月16日発表) アステラス製薬はIMAB362(zolbetuximab)の二本目の第3相試験、GLOWが成功したと発表した。先に成功した一本目のSPOTLIGHTと合わせてグローバルに承認申請する予定。 細胞間接着分子Claudin-18(CLDN)のアイソフォームで胃腺癌の4割程度で高発現しているClaudin-18.2に結合する抗体医薬。16年にドイツのGanymed Pharmaceuticalsを約4億ユーロ及び目標達成時報奨金約8億ユーロで買収して入手した。因みに、Ganymedは今を時めくBioNTechの共同創業者でCEOのUgur Sahin氏と共同創業者兼CFOのOzlem Tureci氏の夫妻が創設した。 第3相はClaudin-18.2陽性でher2陰性の切除不能局所進行性/転移性の胃腺腫・食道胃接合部腺癌の一次治療を受ける患者が対象で、GLOW試験はCAPOXレジメン(capicitabineとoxaliplatinの併用)に追加、SPOTLIGHT試験はmFOLFOX-6(5-FU、leucovorin、及びoxaliplatinの併用)に追加する便益と危険を検討した。どちらも主評価項目であるPFS(無進行生存期間)と全生存期間に統計的に有意な差があった。データは未発表。 リンク: 同社のプレスリリース(和文) mRNAワクチンは癌にも有効 (2022年12月13日発表) モデルナ(Nasdaq:MRNA)と開発販売パートナーであるMSDは、mRNA-4157(MSD...

第1080回

【ニュース・ヘッドライン】 COVID-19関連:   欧州のETF、二価ワクチンを当初免疫にも容認  マルチトープ・ワクチンの第3相が成功  その他の領域:   ビンゼレックスも化膿性汗腺炎試験が成功  SABCS:AKT阻害剤のFaslodex併用試験が成功  ノバルティス、PNH一次治療試験が成功  SABCS:エンハーツの延命データ  ノバルティス、Pluvictoはプリキモにも有効  GSK、抗PD-1抗体の第3相内膜腫化学療法併用試験が成功  テセントリクとカボメティクスの併用肺がん試験はフェール  Relmada、鬱病試験が二連敗  PI3K阻害剤の開発を断念  ヤンセン、新種の二重特異性抗体を承認申請  ファイザーも高齢者用RSVワクチンを承認申請  新規抗鬱剤を承認申請  EQRx、EGFR阻害剤を欧州で承認申請  メルク、乳幼児用住血吸虫症治療薬を承認申請  I-131標識抗B7-H3抗体は承認されず  Oncopeptides、FDAが加速承認返上を要請  武田のデング熱ワクチンがEUで承認  第2のIDH1阻害剤が承認  Brexafemmeがカンジダの再燃予防薬としても承認  ゼルヤンツを55人に5年間投与すると一人が癌に  【COVID-19関連】 欧州のETF、二価ワクチンを当初免疫にも容認 (2022年12月6日発表) 欧州の薬品審査機関、EMAのEmergency Task Forceは、COVID-19の二価ワクチンを当初免疫に用いることを容認すると発表した。根拠はin vitro研究やオミクロン株感染者の免疫応答データ。SPC(添付文書)は今まで通り、追加免疫に限定されるようだ。 欧米の添付文書は、BioNTech/ファイザーのComirnatyとモデルナのSpikevaxの二価バージョンの用途を追加免疫に限定している。オリジナルのワクチンも半量とはいえ配合されているので当初免疫でも良いのではないかと思うが、BA.4/5対応ワクチンは免疫原性試験の結果すら出ていない段階で承認されたことなどから、対象をむやみに広げないほうが良いと判断したのだろう。 現時点で未接種の成人はおそらく二価ワクチンも接種しないだろうから、実質的には、対象となるのは幼...

第1079回

【ニュース・ヘッドライン】 COVID-19関連:   BQ.1系変異株が増加しリリーの抗体が無効に  その他の領域:   WHIM症候群の第3相が成功  アルツハイマー性激昂の治療試験が成功  lecanemabの学会発表と第二の死亡報告  ドライアイ治療薬を承認申請  重症筋無力症治療薬を欧米申請  テセントリクの膀胱癌適応を返上へ  初の糞便移植療法が承認  【COVID-19関連】 BQ.1系変異株が増加しリリーの抗体が無効に (2022年11月30日発表) FDAは、イーライリリーの抗SARS-CoV-2抗体bebtelovimabは現在、米国のどの地域でもオーソライズされていないと発表した。今年2月にEUA(非常時使用認可)したが、有効性が期待できない変異株、BQ.1とBQ.1.1による感染の構成比が57%に達したため。EUAが取り消されたわけではなく、将来、同薬が活性を持つ変異株が増加する事態に備えて、在庫を適切な方法で保存しておくよう求めている。 米国はCOVID-19治療薬やワクチンに関する連邦政府予算の追加が議会に認められなかったため、政府一括購入・無償供与から医療施設購入・公的/民間保険負担に切り替わりつつある。最初に移行したのがbebtelovimabで、イーライリリーは8月に州政府や医療施設に対する直接販売を開始したところ。 リンク: FDAのプレスリリース 【新薬開発】 WHIM症候群の第3相が成功 (2022年11月29日発表) X4 Pharmaceuticals(Nasdaq:XFOR)は、X4P-001(mavorixafor)の第3相WHIM症候群治療試験が成功したと発表した。ANC(好中球数絶対数)が500セル/mcLを上回っていた時間が24時間当たり15時間と、偽薬群の2.7時間を有意に上回った。副次的評価項目の一つである1000セル/mcL以上の時間も15時間対4時間で上回った。感染症抑制効果も検討したはずだが今回のリリースでは言及されていない。 WHIM症候群は希少常染色体性優性遺伝による原発性免疫不全症で、Wはヒトパピローマウイルスによる疣贅、Hは低ガンマグロブリン血症、Iは細菌感染症、Mは骨髄性細胞貯留を指す。X4P-00...