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9月, 2013の投稿を表示しています

海外医薬ニュース2013年9月29日号

【ニュース・ヘッドライン】 JNJの抗HCV薬が日本で初承認 ルンドベック/武田の抗鬱剤は無事承認されるか? イーライリリーの抗VEGFR-2抗体は胃癌が成功、乳癌はフェール dalvancinが二度目の承認申請 EUがアストラゼネカのPARP阻害剤とオピオイド誘導性便秘薬の承認申請を受理 CHMPがJNJの二型糖尿病薬などの承認を支持 FDAはブリディオンを未だ承認しない EUがベーリンガーや武田の新薬とJNJ等の適応拡大申請を承認 タイガシルは死亡リスクが高まる 抗CD20抗体のHCV/HBV増悪リスクを警告強化 【今週の話題】 JNJの抗HCV薬が日本で初承認 (2013年9月27日発表) ジョンソン・エンド・ジョンソン・グループのヤンセンファーマは、ソブリアード(Sovriad、simeprevir)が厚生労働省に承認されたと発表した。慢性C型肝炎の一次、二次治療薬としてアルファ・インターフェロンやリバビリンと併用する。併用二剤は24週間又は48週間投与するが、ソブリアードは最初の12週間、100mgを一日一回経口投与する。スエーデンのMedivirからライセンスしたNS3/4Aプロテアーゼ阻害剤。 日本の承認を取り上げたのは、同社が世界に先駆けて日本で申請したからだ。海外と並行して日本でも臨床試験が進められ、理由は知らないが、海外より少ない用量が選定された。日本で最初に承認される薬は珍しくなくなったが、主として海外の治験データに基づくものでありながら、海外の審査機関が承認を躊躇っているうちに日本が承認するというパターンが多い。今回は明らかに異なり、日本の産学官の連携の賜物なので意義がある。 リンク: ヤンセンファーマのプレスリリース(和文) ルンドベック/武田の抗鬱剤は無事承認されるか? 日本のねじれ国会は解消したが、米国は上院が民主党、下院は共和党が過半数を占める状態が続いており、予算案がすんなりと通らずに綱渡りを繰り返している。行政サービスが滞ったり、国債の元利返済が遅れたら大変なことになるはずだが、お構いなしだ。このままだと10月1日以降、連邦政府の機能がストップし国民や産業界に皺寄せが出てしまう。一日、二日ならまだ良いが、長期化したらどうなるのだろうか? 治安なども心配だが、海外医薬ニュースに関係するのは、ルンドベックが武田薬品と共同開発して承認申...

海外医薬ニュース2013年9月22日号

  【ニュース・ヘッドライン】 第二のXenicalが遂に発売 FDAがランバキシーに新たな輸入禁止措置 エクソン・スキッピング薬の第三相試験がフェール 二重顎治療薬の第三相が4本とも成功 CHMPがロシュのカドサイラなどに肯定的意見 EUがサノフィのLemtradaを承認 【今週の話題】 第二のXenicalが遂に発売 (2013年9月20日発表) 武田薬品は厚生労働省から肥満症治療薬オブリーン錠(セチリスタット)の製造販売承認を取得したと発表した。ロシュが海外で販売しているXenical(orlistat)の類薬で、脂肪の吸収に必要なリパーゼを阻害する。ライセンス元はオランダのNorgine BVで、経営破たんした英国のAlizyme社から2009年に権利を完全取得したもの。 リパーゼ阻害剤は吸収されなかった脂肪が肛門から漏れたり脂肪便になって水洗トイレで中々流れなかったりする。cetilistatはこの副作用がXenicalより起きにくいことが期待されたが、それほどでもなかった。Alizymeは2003年に日本の権利を武田薬品にライセンスした後、欧米市場での開発販売パートナーを探したが、見つからなかった。 体重管理薬は米国でfenfluramineとその光学異性体、欧州ではsibutramineやbenfluorexなどを巡り安全性懸念が浮上、大規模な心血管アウトカム試験が求められるようになり、Alizymeのような新興企業が単独で開発するのは困難になった。体重管理薬を開発する米国の新興企業も開発パートナーを探したが、アリーナ(Nasdaq:ARNA)はエーザイ、オレキシジェン(Nasdaq:OREX)は武田と日本の製薬会社しか手を組まず、ヴィーヴァス(Nasdaq:VVUS)は単独販売となった。 sibutramineは心血管アウトカム試験で懸念が浮上し欧州では承認取消、米国でも警告強化されたが、その直前に、日本では第一部会を通過した。このように、日本は欧米とは全く異なった考えを持っており、今や、日本企業と日本市場は体重管理薬開発の主要な担い手になっている。 オブリーンの日本での第三相では、120mgを一日三回、52週間投与したところ体重が2.8%減少し、偽薬群の1.1%減少を有意に上回った。治療効果は1.7%、体重100kgの患者なら1.7kgということに...

海外医薬ニュース2013年9月15日号

【ニュース・ヘッドライン】 ベクチビックスをnras変異型に使うと患者が早死にする! 旧三井製薬の開発品がブレークスルー・セラピー指定! BMS、Yervoyの第三相試験がフェール ギリアッドがidelalisibを承認申請 GSK、主力薬のGE化を前に諮問委員会が新薬を支持 ロシュ、諮問委員会がパージェタの適応拡大を支持 サノフィが米国でリキスミアの承認申請を撤回 アブラキサンが米国で膵癌に承認 セルトリオン、レミケードのバイオシミラーがEUで承認 EUでProcysbiが承認 【今週の話題】 ベクチビックスをnras変異型に使うと患者が早死にする! (2013年9月11日発表) アムジェンは、Vectibix(panitumab、和名ベクチビックス)のPRIME試験論文がNew England Journal of Medicine誌に刊行されたと発表した。今年のASCO米国臨床腫瘍学会で発表されたのと同内容で、krasだけでなくnrasの変異も事前に確認しないと、患者を早死にさせてしまう可能性があることを示唆している。 この、医師や患者にとって極めて重要な発見は、米国では6月に、EUでも9月に、レーベルに記載されたが、日本はまだのようだ。日本の抗癌剤の承認の仕方は海外と異なり、細かいところは医師の判断に委ねる傾向があるので、ネグるのかもしれない。 VectibixとErbitux(cetuximab、和名アービタックス)の抗EGFR抗体二剤は、転移性結腸直腸癌に承認された後に、krasという主要関連遺伝子に変異のある患者に用いると却って有害であることが判明、禁忌となった。 PRIME試験はEloxatin(oxaliplatin、和名エルプラット)など三剤を併用するFOLFOXレジメンにVectibixを追加する効果を確認したもので、krasのエクソン2変異を持たない結腸直腸癌だけを対象とした。今回の論文は、他の箇所やnrasの多型の影響を検討した、事前に設定された後顧的研究。 結果は、krasもnrasも野生型の患者(野生ras型)はメジアン生存期間が26.0ヶ月とFOLFOXだけの群の20.2ヶ月を上回り、ハザードレシオ0.78、95%信頼区間0.62~0.99と良好だった。一方、krasやnrasのエクソン2、3、4の何れかに変異のある変異ras型ではハ...

海外医薬ニュース2013年9月8日号

【お詫びと訂正】 9月1日号でEfient(prasugrel)のACCOAST試験に関して、『報道によると、2年前に出血リスクを理由に中止になったようだ。』と書きましたが、正しくは昨年11月に中止でした。お詫びして訂正します。 【ニュース・ヘッドライン】 大塚製薬がアステックスと買収合意 Lancetが日本人研究者の論文を撤回 ESC:リクシアナとオングリザの心血管アウトカム試験 GSK、癌治療用ワクチンの第三相試験は最初の解析がフェール ジョンソン・エンド・ジョンソンが抗IL-6抗体を承認申請 ハーセプチン皮注がEUで承認 GSKのbraf阻害剤がEUでも承認 【今週の話題】 大塚製薬がアステックスと買収合意 (2013年9月5日発表) 大塚製薬は米国のアステックス ファーマシューティカルズ(Nasdaq:ASTX)を8.86億ドルで買収することで合意した。一株当たり8.5ドル、過去3ヶ月間の終値平均の1.48倍の水準。今後、株式公開買い付けに進む。機関投資家株主の一部から低すぎるという不満が出ているが、同社の財務的価値の中心はいつGE化しても不思議のない薬に関するロイヤルティ権と第二相段階の開発品数品なので、多くは望めないだろう。発表後の株価も8.73ドルと、買収価格と大差ない。 アステックスは2011年に英国のアステックス社と米国のスーパージェン社が合併したもの。代表作は骨髄異形成症候群用薬(MDS)Dacogen(decitabine)で、スーパージェンが1999年にテバの子会社、ファーマケミーからdecitabine及び関連化合物の知的所有権を取得、米国で2006年に承認された。米国ではエーザイが販売、希少疾患用薬排他権は今年5月に失効したが、競合薬であるセルジーンのVidaza(azacitidine)と同様に、まだGE品は発売されていない。 海外ではジョンソン・エンド・ジョンソンが販売。欧州では急性骨髄性白血病薬として2012年に承認されたばかりなので、2022年までGE化の懸念はない。但し、Vidazaが2018年にGE化するリスクがある。 パイプラインでは、Dacogenの改良品であるSGI-110(別名S-110)が注目される。decitabineと異なり宿主細胞のDNAに組入れられなくてもメチル化を阻害でき、また、安定的なので半減期が長いとの...

海外医薬ニュース2013年9月1日号

【ニュース・ヘッドライン】 ESCの注目演題~HOKUSAI試験が成功 アムジェンのオニクス買収交渉が決着 大塚製薬のSamscaの適応拡大は承認されず 局所性メクロレタミンが米国で初承認 EUでサノフィのAubagioが承認 EUがバイエルのアイリーアの適応拡大とスチバーガの販売承認申請を承認 【今週の話題】 ESCの注目演題~HOKUSAI試験が成功 ESC欧州心臓学会が9月1日から始まる。近年の心臓学会は開発後期段階の新薬に係るLate-breaking発表が少なくなっており、今回も不作という印象だ。学会はフェールした試験も差別しないので、ESCのホット・ラインの演題にはフェールした試験が数多く含まれている。昨日時点で成否不明なのは第一三共のLixiana(edoxaban、和名リクシアナ)の静脈血栓塞栓治療試験、Hokusai-VTEと、武田のNesina(alogliptin、和名ネシーナ)の二型糖尿病急性冠症候群試験、EXAMINE位だ。 本日、ホット・ラインの皮切りとして発表されたのがHokusai-VTE試験だ。Lixianaはベーリンガー・インゲルハイムのPradaxa(dabigatran、和名プラザキサ)、バイエル/ジョンソン・エンド・ジョンソンのXarelto(rivaroxaban、和名イグザレルト)、BMS/ファイザーのEliquis(apixaban、和名エリキュース)に次ぐ第四の新規経口抗血栓薬。 今回の試験は、急性の症候性深静脈血栓や肺塞栓をヘパリンで治療した後にLixiana(60mg一日一回・・・日本で関節術後深静脈血栓予防に承認されている用量の倍)またはワーファリンを用いて長期再発予防する効果を比較したもの。 結果は、Xareltoと同様、再発予防効果は非劣性だったが、臨床的に重要な出血は少なかったようだ。また、被験者の3割を占める肺塞栓で右心室機能不全の見られる患者では再発予防効果が優れ、20%を占める出血リスクの高い患者にはLixianaを30mgに減量する用法が奏功、ワーファリンより出血リスクが小さく効果は同程度だった。 現時点ではESCのプレスリリースしか見ていないので詳細は不明。経口抗血栓薬の本命の用途である心原性脳卒中予防試験の結果は11月19日にAHA科学部会で発表される予定だが、この用途は出血リスクに鋭敏なので...