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10月, 2025の投稿を表示しています

第1231回

  【ニュース・ヘッドライン】 Metseraを巡り買収合戦が勃発  Akebia社、HIF-PH阻害剤の透析期向け開発は見直し  BridgeBio社、開発品2品の第3相が成功  ACR:ノバルティスの新薬、シェーグレン試験が成功  MSD、ウェリレグの適応拡大試験が二本成功  ガザイバのネフローゼ症候群試験が成功  レンビマとキートルーダの併用、TACEに追加しても寿命は延びず  エアウィンのアウトカム試験データがレーベル収載  当面の主なFDA審査期限  【今週の話題】 Metseraを巡り買収合戦が勃発 (2025年10月30日発表) GLP-1作用剤など複数の肥満症用薬を開発しているMetsera(Nasdaq:MTSR)を巡り、突如、買収合戦が始まった。9月にファイザーと合併で合意し、後はMetsera株主の承認と反トラスト規制のクリアランスを待つだけかと思われたが、ノボ ノルディスクが1割以上、上回るオファーを提示したのだ。Metseraはファイザーに対抗オファーするか4日内に回答するよう求めたが、ファイザーは要求自体を認めない姿勢だ。 Metseraは皮下注用GLP-1作用剤MET-097iが第3相入りを控え、アミリン類縁体MET-233iとの併用も検討するなど、超大型化したGLP-1作用剤市場で存在感を示し始めている。自社開発品がフェールしたファイザーは、同社を一株当たり47.5ドルの現金と、CVR(後発価値証書)同22.5ドル相当、合わせて最大70ドルで買収することで合意したが、ノボは、現金が一株当たり56.5ドル、CVRは同21.25ドル相当、合計で最大77.75ドル(9/19引け値比133%プレミアム)のオファーを出してきた。 ファイザーは、GLP-1作用剤の大手による競争制限的行為とFTC(連邦取引委員会)に見なされる規制リスクがあることや、ノボのオファーは両社の合意文書で規定する、より優れたオファーに該当しないと主張している。 ノボの提案は通常の企業買収手法とやや異なっている。二段階に分かれ、まず、買収に合意し調印した段階で、ノボがMetseraに一株当たり56.5ドルの現金を支払い、Metseraは資本金と同額の、普通株に転換可能な議決権のない優先株をノボに発行する...

第1230回

  【ニュース・ヘッドライン】 EMA、SNSクリエイターとGLP-1作用剤の適正使用キャンペーン  DR4アゴニスティック抗体を軟骨肉腫に承認申請へ  コセンティクスのPMR試験が成功  テビペネム新規塩の第3相成績を発表  ESMO:Exelixisが新規VEGFR阻害剤の第3相成績を発表  ESMO:ctDNAに基づくテセントリク早期介入は有効  ESMO:抗TROP2 ADCのTNBC試験成功(ダトロウェイの巻)  ESMO:抗TROP2 ADCのTNBC試験成功(トロデルビの巻)  ESMO:ノバルティス、プルヴィクトのホルモン感受性前立腺癌試験が成功  ESMO:ロシュ、新規乳癌用薬の第3相が成功  ESMO:エンハーツの2試験のデータ発表  ESMO:パドセブ・キートルーダ併用でMIBCの摘出術成績が向上が  モデルナ、mRNA型CMVワクチンの第3相がフェール  前頭側頭型認知症の第3相がフェール  ESMO:パドセブをMIBCの周術期補助療法として承認申請  サノフィがあのTzieldを適応拡大申請  Replimune社、黒色腫のウイルス療法を再承認申請  ESMO:MSD、キートルーダの卵巣癌試験が成功、適応拡大を申請  田辺三菱のパーキンソン病用薬は今回も審査完了に  当面の主なFDA審査期限、諮問委員会  ブーレンレップが米国でも復活  ガザイバがループス腎炎に承認  【今週の話題】 EMA、SNSクリエイターとGLP-1作用剤の適正使用キャンペーン (2025年10月21日発表) EMA(欧州薬品庁)は7ヶ国のインスタグラム・コンテント・クリエイターを通じてGLP-1作用剤の適正使用キャンペーンを開始すると発表した。SNSクリエイターやセレブの一部が適応やリスクに配慮しない情報を流布する事例があるため、1ヶ月に亘り、啓蒙を図る。 インスタグラムを選んだのはGLP-1作用剤に関するエントリーや情報が特に多いため。選ばれたクリエイターの多くは医療従事者や栄養のエキスパート。ドイツ、イタリア、スペインなどから各国1名ずつ選んだ。各人のフォロワー数は3万人から86万人とのこと。 リンク: EMAのプレスリリース 【新薬開発】 DR4ア...

第1229回

  【ニュース・ヘッドライン】 FDA、医薬品9品目に迅速審査バウチャを供与  セローノもトランプ政権とディール  ロシュ、抗IL-6抗体の黄斑浮腫試験は一勝一敗に  ESMO:アストラゼネカ、イミフィンジが2本の試験で良績  ESMO:キイトルーダの卵巣癌試験、延命効果も確認  JNJ、抗BCMA・CD3抗体と抗CD38抗体の多発骨髄腫二次治療併用試験が成功  ノバルティス、ファビハルタがIgA腎症試験で臨床的目標も達成  Praxis社の抗振戦薬、中間解析で無益認定も、最終解析が成功  HSV治療薬の第3相が成功  リリー、経口GLP-1作用剤T2D試験がまた成功  ファイザー、her2tk阻害剤の一次治療試験が成功  Regeneron、難聴治療薬の承認申請を計画  JNJ、コンビ薬がBRCA変異転移CSPCに優先審査指定  キエジ、喘息症の三剤合剤を米国でも承認申請  ハンター症候群用薬の承認審査が長引く  CHMPが気管支拡張症用薬などの承認を支持  テゼスパイアが難治慢性副鼻腔炎に適応拡大  経口セマグルチドもMACE抑制作用が承認  リンヴォクが炎症性腸疾患でTNF阻害剤不適に適応拡大  当面の主なFDA審査期限、諮問委員会  【今週の話題】 FDA、医薬品9品目に迅速審査バウチャを供与 (2025年10月16日発表) FDAは製薬会社9社にCNPV(長官の国家的優先バウチャ)を供与したと発表した。数ヶ月内に更なる品目を発表する予定とのこと。 CNPVは、国家の重要課題に資する以下のような医薬品について、承認審査期間を1~2ヶ月に短縮するもの。 アメリカの公衆衛生上の危機に対応 革新的な治療をアメリカ人に提供 充足されない医療ニーズに対処 国家安全保障を鑑み国内生産を増強 対象9品目で承認申請されたばかりなのは、Disc MedicineのDISC-0974(bitopertin)。9月30日に12歳以上のEPP(X染色体関連のものも含む)に加速承認申請された。申請発表を見落としていたため今更ながら追記すると、EPPは常染色体優性遺伝性疾患で、ヘム変換が進まずプロトポルフェリンが骨髄や赤血球、皮膚などに蓄積し、光線過敏などの症状を示す。2019年にCl...

第1228回

【ニュース・ヘッドライン】 アストラゼネカもトランプ大統領の要請に応える  アルファ線照射薬が第2相で良績  アストラゼネカ、アルドステロン合成酵素阻害剤の第3相がまた成功  ダトロウェイのTNBC試験が成功  制御性T細胞に注目した幹細胞移植法を承認申請  リブタヨがCSCC術後アジュバントに適応拡大  10年ぶりのIPF新薬が承認  カービクティの枠付き警告を追加  当面の主なFDA審査期限、諮問委員会  【今週の話題】 アストラゼネカもトランプ大統領の要請に応える (2025年10月10日発表) トランプ米国大統領は、5月に、医薬品メーカーに薬価を先進国で最低の水準に抑える最恵国待遇(MFN)を求め、7月には、大手17社に書簡を送付して以下の4点を要請したところ、ファイザーに続いて、今回、アストラゼネカも全ての受け入れを表明した。他社も追随するだろう。 メディケイド患者にMFN価格を提供する 他の先進国が新薬の価格統制を行って、米国におけるイノベーションにタダ乗りしないよう努める 大統領のアメリカ・ファーストという貿易政策により増加する海外収入を米国患者に還元する 米国患者に直接販売する場合に大きな値引きを行う アストラゼネカのプレスリリースは以下の施策にも言及している。 条件を満たす患者に慢性疾患用処方薬のリスト・プライスを最大80%ディスカウント TrumpRx.govプラットフォーム(患者に直接販売するインターネット・サイト)に参加 米国で販売する薬品のすべてを米国で生産できるようにするため、輸入関税の3年間猶予を受ける 向こう5年間に米国における製造・研究開発に500億ドルを投じる計画を発表済み ヴァージニア州で体重管理・代謝領域や抗体薬物複合体の製造施設を着工したところ 3番目は英語が変だが、不慮の事態で完遂できなくなるリスクに配慮した記述なのかもしれない。 尚、ホワイト・ハウスのリリースは直接購入者が受けるディスカウントについて具体例を挙げている。 COPD用薬Bevespi Aerosphere(glycopyrronium、formoterol fumarate)はディール価格の654%引き COPD用薬Breztri Aerospher...

第1227回

  【ニュース・ヘッドライン】 ファイザー、トランプ大統領の要請に呼応  米国連邦政府の閉鎖、FDAの影響は大きくはない  レパーサのMACE一次予防試験が成功  大麻オレオレジンの慢性腰痛試験が成功  MSD、エアウィンの早期治療データを発表  エンハーツ、二本目の乳癌切除付随療法試験が成功  IO Biotech、黒色腫治療用ワクチンの承認申請を断念  抗IL-17三重特異性抗体の第3相がフェール  ノボ ノルディスク、血友病薬と週一インスリンを承認申請  メンケス病用薬は審査完了  テセントリクとヨンデリス類薬の併用がesSCLCメンテに適応拡大  BTK阻害剤が蕁麻疹に承認  当面の主なFDA審査期限、諮問委員会  【今週の話題】 ファイザー、トランプ大統領の要請に呼応 (2025年9月30日発表) ファイザーは、トランプ大統領の要請に応えて、薬価引き下げや米国投資拡大を発表した。今後、他の大手製薬会社からも同様な発表が予想される。 米国政府は5月に製薬会社に対して医薬品価格を先進国で最低の水準に設定する最恵国待遇(MFN)を求めたが、思わしい反応がなかったためステップ・アップ。7月に大手製薬会社17社に以下を要求した。拒否された場合は米国家庭を守るため連邦政府のあらゆる手段を取ると脅した。 全メディケイド患者にMFN価格を提供する 他の先進国で新薬の価格を米国より安価に設定しない 患者に直接販売する手段を用意する(MFN価格を上回らないことが条件) 製薬会社が海外で値上げするのを政府が支援する(但し、収入増加分を値下げなどの手段で米国に還元することが条件) 90日回答期限を前に、英国における新薬値下げ要求を拒否する動きが一部で出始めたが、遂に、本格的な合意に達する企業が現れた。 ファイザーのプレスリリースによると、 米国で販売する処方薬の価格を他の先進国並みに TrumpRx.govを通じて処方薬を直販する。大半のプライマリーケア薬と一部の専門薬を平均で5割、最大で85%、安く提供する。 米国で製造設備投資を拡大 連邦政府は医薬品の輸入関税を最大100%に引き上げる考えだが、これらの措置により、ファイザーは3年間の猶予を受けることができる。 ...