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3月, 2023の投稿を表示しています

第1096回

  【ニュース・ヘッドライン】 BioNTech、23年のCOVID-19ワクチン収入は7割減を予想  抗PD-1抗体は子宮内膜腫全般に有効  BrainStorm、FDAが諮問委員会招集へ  CHMPがHIPRAのCOVID-19ワクチンに肯定的意見  キイトルーダがMSI-H/dMMRに本承認  【今週の話題】 BioNTech、23年のCOVID-19ワクチン収入は7割減を予想 (2023年3月27日発表) ドイツのBioNTech(Nasdaq:BNTX)は、2022年12月期決算発表に際して、23年のCOVID-19ワクチンに係わる営業収入がアナリスト予想を下回る50億ユーロに留まるとの見込みを明らかにした。22年比7割減に相当する。ブースター接種の需要が低調であることや一部の国で政府一括購入が終了することなどを考慮した。 同社が開発したComirnatyはファイザーなどもライセンス販売しており、ファイザーは22年の営業収入(アライアンス収入を含み)として378億ドルを計上したが、23年は65%減の135億ドルを予想している。BioNTechは自社直販分と提携先への売上高、そして、ファイザーとFusan Pharmaの売上高に係わる利益分配金を営業収入として計上しており、22年実績は、夫々、32億ユーロ、12億ユーロ、127億ユーロ、合計173億ユーロだった。 長い目で見ればmRNA薬が急速に普及し莫大な投与実績ができたことは同社にプラス。他の感染症や腫瘍学などに展開していく考えだ。 リンク: BioNTechのプレスリリース 【新薬開発】 抗PD-1抗体は子宮内膜腫全般に有効 (2023年3月27日発表) GSKとMSDは、夫々の抗PD-1抗体のステージIII/IV/難治子宮内膜腫の第3相一次治療試験の結果をSGO婦人科腫瘍学会とNew England Journal of Medicine誌で発表した。標準療法であるpaclitaxelとcarboplatinのレジメンに追加すると進行/死亡リスクを抑制できることを示した。何れもミスマッチ修復不全(dMMR)/マイクロサテライト不安定性高度(MSI-H)の子宮内膜腫の再発治療に単剤投与することが承認されている...

第1095回

  【ニュース・ヘッドライン】 高量リベルサスを承認申請へ  デュピクセントはCOPDにも有効  難治痛風用新薬の第3相が成功スキリージの潰瘍性大腸炎試験が成功  抗CLDN18.2抗体の二本目の第3相も成功  AAD:デルゴシチニブ クリームの手湿疹試験が成功  AAD:ビンゼレックスの化膿性汗腺炎試験が成功  Karuna、二本目の統合失調症試験も成功  骨化性線維異形成症用薬を再承認申請  ジャカビの徐放性製剤は審査完了に  ヴィアレブは米国では承認お預け  FDA諮問委員会、ある種のALS用の新薬を支持  初のAPDS治療薬が承認  新規エキノカンジンが承認  インサイトの抗PD-1抗体もメルケル細胞腫に承認  【新薬開発】 高量リベルサスを承認申請へ (2023年3月24日発表) ノボ ノルディスクは経口二型糖尿病薬Rybelsus(semaglutide)の高量投与試験の成績を発表した。過去の用量変動試験と同様に血糖降下作用も体重削減作用も承認用量を上回った。年内に欧米で承認申請する予定。GLP-1作用剤semaglutideは肥満症用途の需要が旺盛でついこの間まで供給不足状態にあった。そのせいか、ノボは製品ポートフォリオにおける優先順位や生産能力を踏まえてロールアウトの時期を決定する考えだ。 この後期第3相PIONEER PLUS試験は、1~3種類の経口糖尿病薬を服用しても血糖値を十分に管理できない二型糖尿病患者を組入れて、承認最大用量である14mg、25mg、または50mgを一日一回追加投与して52週間のHbA1c低下を比較した。GLP-1作用剤は催吐性があるため用量漸増方式を採用した(4週間おきに3mg→7mg→14mg→25mg→50mg)。 血糖降下剤の治験成績はTrial Product EstimandベースとTreatment Policy Estimandの両方が開示されるケースが増えたが、従来方式である前者の解析結果は、HbA1c(ベースラインは9.0%)が各群1.5%、1.9%、2.2%低下し、高用量二群は夫々承認用量群を有意に上回った。体重(同96.4kg)は各4.5kg、7.0kg、9.2kg低下し、有意差があった。 投与中止例や他剤スイッチ/追...

第1094回

  【ニュース・ヘッドライン】 二件の大型企業買収  イクスタンジの前倒し投与試験が成功  AhR調節剤のアトピー試験が成功  IDH阻害剤の神経膠腫試験が成功  5価髄膜炎菌ワクチンの第3相が成功  IgA腎症治療薬の市販後薬効確認試験が成功  FDA諮問委員会、パキロビッドの本承認を支持  レット症候群用薬が承認  【今週の話題】 二件の大型企業買収 (2023年3月13日発表) ファイザーとサノフィが大型企業買収を発表した。米国は金融緩和が終了し新興企業の資金調達が容易ではなくなった。バイオ/IT企業の二社に一社に資金提供していたSilicon Valley Bankが破綻したことも影響し、今後も、大手企業の傘下に入るベンチャーが増加しそうだ。 ファイザーはSeagen(Nasdaq:SGEN)の株式を一株当たり229ドルで買収することで合意した。企業価値ベースで総額430億ドルの超大型合併だ。Seagenは抗体医薬複合体技術における代表的な企業でホジキン型リンパ腫用薬Adcetris(brentuximab vedotin)など3製品の開発に成功した。共同創業者で社長とCEOと会長を兼任していたClay Siegallが家庭内暴力の疑いで逮捕されたことを契機に、MSDが買収交渉中との噂が浮上したが、価格が折り合わなかった模様で、結局、ファイザー・グループ入りとなる見込みになった。 抗体薬物複合体の第一号は2000年に米国で加速承認されたWyethのMylotarg(gemtuzumab ozogamicin)だが、同社を09年に680億ドルで買収したファイザーは小分子薬中心で抗体医薬の実績は乏しく、今年2月に二重特異的抗体PF-06863135(elranatamab)の承認申請が受理された程度なので、要素技術の補完性が高そうだ。 買収を実現するためには各国の反トラスト規制をクリアする必要がある。発表当日の株価はオファー価格を下回っており、投資家は100%実現するとは思っていないのだろう。 リンク: ファイザーとSeagenのプレスリリース サノフィはProvention Bio(Nasdaq:PRVB)を一株当たり25ドル、企業価値ベースで総額29億ドルで買収するこ...

第1093回

  【ニュース・ヘッドライン】 早産予防薬の承認を返上へ;日本はどうする?  ACC:sotaterceptのPAH試験が成功  ACC:経口PCSK9阻害剤が第2相で良好な成績  ACC:bempedoic acidの心血管リスク抑制効果はそれほどでもない  インサイト、PI3K阻害剤の骨髄線維症試験が無益認定  ゾスタバのHCT後維持療法試験がフェール  可溶性Aβ標的薬はアルツハイマー予防試験もフェール  IonisもATTRv-PN用薬を承認申請  デュピクセントを蕁麻疹に適応拡大申請  FDA諮問委員会、ポライビーを一次治療薬としても支持  点鼻用CGRP受容体アンタゴニストが承認  【今週の話題】 早産予防薬の承認を返上へ;日本はどうする? (2023年3月7日発表) ルクセンブルグ籍の製薬会社、Covis Pharmaは、早産予防薬Makena(hydroxyprogesterone caproate)の米国における販売承認を自主返上する意向を固めた。市販後薬効確認試験がフェールし、FDAに自主返上を促され、諮問委員会が二度とも承認継続を支持せず、4年粘ったがとうとう諦めた。FDAは承認取消を検討しているので最終的にどのような形になるかは不明。このプロゲスチン17αは日本でも早産歴のある妊婦に用いられているが、当否を再検討しないのだろうか?患者同意書を取る場合、臨床試験がフェールしたことを伝えなくても医療過誤訴訟の心配はないのだろうか? この活性成分は1956年にスクイブ(当時)がDelalutin名で販売承認を取得したが、1962年のFDA法改正の前だったので、根拠は安全性だけだった。2000年に生産関連の理由で承認返上されたが、NIH(米国立衛生研究所)が主導した試験で早産リスクを抑制する効果が確認され、調剤薬局品がオフレーベル使用されるようになった。FDAは流産や死産が増える懸念からキチンとした臨床試験を行うよう呼びかけ、応じたのが、KV Pharmaceuticalsだった。NIH主導試験に基づき11年に加速承認されたが、市販後薬効確認試験で35週未満出生率も新生児の疾病死亡リスクも、偽薬と大差なかった。FDAは20年に承認自主返上を要請したがメーカー側が応じず、手間も時間もかか...

第1092回

  【ニュース・ヘッドライン】 抗XIIa抗体がHAEアタックを89%抑制  テセントリクとカボメティクスの併用がまたフェール  ヤンセンがPARP阻害剤・CYP17阻害剤合剤を承認申請  オプジーボを未転移悪性黒色腫の術後補助療法に申請  キイトルーダをNSCLC術前術後療法に承認申請  FDA諮問委員会が高齢者向けRSVワクチンを支持  心ミオシン活性化剤は承認されず  リムパーザのキモナイーブCRPC適応拡大は米国では遅延へ  VeruのCOVID-19用薬はEUAされず  フリードライヒ運動失調症用薬が承認  抗IL-6Rアルファ抗体が多発筋痛症に適応拡大  【新薬開発】 抗XIIa抗体がHAEアタックを89%抑制 (2023年2月26日発表) CSL(ASX:CSL)は昨年8月に抗血液凝固XIIa因子抗体CSL312(garadacimab)の第3相試験成功を明らかにしたが、具体的な内容をAAAAI(米国アレルギー喘息・免疫学会)で発表した。遺伝性血管浮腫(HAE)の患者63人を試験薬群と偽薬群に3対2割付けして6ヶ月間の発作頻度を比較したところ、試験薬群は平均で0.27回/月となり、偽薬群の2.01/月より86.5%少なかった。ベースライン時点の発作頻度の違いを調整後では89.2%減少した。試験薬群は61.5%が発作無しで済んだ(偽薬群はゼロ)。有害事象による投与中止は発生しなかった。年内に承認申請する予定。 HAE発作を抑制する薬は複数存在するが、CSL312の特徴は、ブラジキニン阻害剤より上流のXIIaを標的としていること。また、投与頻度は月一回皮下注と少ない。直接比較試験は行われていないので効果の多寡は曖昧だが、大きな違いはなさそうだ。 リンク: 同社のプレスリリース テセントリクとカボメティクスの併用がまたフェール (2023年3月2日発表) Exelixis(Nasdaq:EXEL)は20年にロシュとVEGFR阻害剤Cabometyx(cabozantinib)とTecentriq(atezolizumab)の併用試験で提携し、三本開始したが、非小細胞性肺癌試験に続いて、腎細胞腫試験もフェールした。どちらも抗PD-1/PD-L1抗体歴を持つ患者が...