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2月, 2023の投稿を表示しています

第1091回

  【ニュース・ヘッドライン】 エンタイビオのaGvHD予防試験が成功  I-131標識抗体の第3相が成功  ラゲブリオも曝露後予防試験がフェール  チクングニア熱ワクチンの承認申請が受理  ファイザーもBCMA架橋抗体を承認申請  オンパットロをATTR心筋症に適応拡大申請  ファイザー、妊婦接種用新生児RSV予防ワクチンを承認申請  Regeneron、抗C5抗体をCHAPLE症候群に承認申請  CHMP、IDH1阻害剤などに肯定的意見  週一回投与第VIII因子が承認  【新薬開発】 エンタイビオのaGvHD予防試験が成功 (2023年2月18日発表) 武田薬品のEntyvio(vedolizumab)の第3相GRAPHITE試験の結果がASTCTとCIBMTRの共催による移植・細胞療法学会で発表された。血液癌または骨髄増殖性疾患で他家造血幹細胞移植を受ける333人を組入れて、移植の前日から5ヶ月間に300mgを7回点滴静注したところ、小腸における急性移植片宿主病(aGvHD)の発現が偽薬比半減した(85.5%の患者が小腸aGVHDの発現なしで生存、偽薬群は70.9%、ハザードレシオ0.45、p<0.001)。治療関連有害事象や同深刻有害事象の発現率は両群それほど変わらなかった。 Entyvioはα4β7インテグリンに結合する抗体医薬。炎症性大腸炎やクローン病の治療薬として欧米日で承認されている。今回の成功を受けて適応拡大申請に向かうのではないか。 リンク: 同社のプレスリリース(英文) I-131標識抗体の第3相が成功 (2023年2月18日発表) Actinium Pharmaceuticals(NYSE AMERICAN:ATNM)は昨年10月にIomab-B(apamistamab iodine-131)の第3相SIERRA試験が成功したと発表したが、データをASTCTとCIBMTRの共催による移植・細胞療法学会で発表した。北米の医療施設で55歳以上の難治/再発急性骨髄性白血病の患者153人を組入れて、他家骨髄移植(BMT)の前処理(骨髄枯渇)用薬としての便益を標準的な強度軽減前処理と比較したところ、6ヶ月時点における持続的完全反応率が22%と標準療法群の...

第1090回

  【ニュース・ヘッドライン】 ライム病ワクチンの第3相で多くの症例がGCP違反に  Marburgウイルス疾患で初のアウトブレイク  モデルナのインフルエンザ・ワクチンは改良版で再挑戦か  キイトルーダも胃癌一次治療試験がついに成功  複数のPARP阻害剤がキモナイーブmCRPCに良績  デルゴシチニブの海外手湿疹試験が二本目も成功  CDK4/6阻害剤の第3相結腸直腸癌試験が早期打ち切りに  プレバイミスの投与期間延長と適応拡大を申請  遅報:gepironeのNDAが受理  合成ヒペリシンのNDAは受理されず  IgA腎症用薬が加速承認  αマンノシドーシスの酵素補充療法が承認  C3阻害剤が今度は地図状萎縮用薬として承認  【今週の話題】 ライム病ワクチンの第3相で多くの症例がGCP違反に (2023年2月17日発表) ファイザーとフランスのValneva(Nasdaq:VALN)は、ライム病ワクチンVLA15の第3相試験で多数のGCP(医薬品の臨床試験が順守すべき基準)違反があったことを明らかにした。第三者の複数の米国施設で発覚した。安全性問題ではないとのこと。当該社の施設以外で組入れを続行するとともに、承認審査機関と対応を相談する予定。25年に欧米で承認申請する予定は撤回していないが、不透明だろう。 VLA15は2002年に販売中止となったスミクライン・ビーチャムのLYMErixと同様にライム病の原因となるボレリア属細菌の表層蛋白Aを抗原とするサブユニットワクチンで、代表的な6種類の菌をカバーしている。20年にファイザーが共同開発単独商業化権を取得し22年に第3相を開始した。欧米などで5歳以上の6000人を組入れて、初回免疫(第0、2、6月に筋注)と追加免疫1回の効果を偽薬と比較するもの。今回の件で数千例が解析対象から外れる可能性があり、組入れ期間を延長するか、目標症例数/検出力を減らすか、何らかの対応が必要だ。 尚、上記第三者はCROのCare Accessである模様で、ファイザーの決定や根拠には同意しないとの声明を同日に出した。こちらもFDAや独立Institutional Review Boardに報告する考え。 ライム病ワクチンは1998年に米国でLYMErixが承認...

第1089回

  【ニュース・ヘッドライン】 アベクマのMM3~5次治療データ  中外発の抗C5抗体をPNHに承認申請へ  キイトルーダは子宮内膜腫の一次治療にも有効  クラゾセンタンの欧米第3相はフェール  ガラパゴス、ジセレカのクローン病適応は断念  リジェネロン、抗C5抗体をCHAPLE症候群に新薬承認申請  ODAC:dostarlimabを単群試験でdMMR直腸癌に加速承認申請してもよい  米国版タケキャブ製品は承認されず  アイリーアが米国でも未熟児網膜症に承認  抗TROP-2抗体薬物複合体がホルモン受容体陽性乳癌の転移後二次治療薬として承認  PRAC、プソイドエフェドリンの安全性を検討開始  【新薬開発】 アベクマのMM3~5次治療データ (2023年月日発表) 2seventy bio(Nasdaq:TSVT)と開発販売パートナーのブリストル マイヤーズ スクイブは、BCMA標的CAR-T療法Abecma(idecabtagene vicleucel)の第3相KarMMa-3試験のデータをNew England Journal of Medicineと欧州の学会で発表した。再発難治多発骨髄腫の米国では5次治療以降、欧州では4次治療以降に承認されているが、3~5次治療にも承認される可能性が出てきた。尤も、どちらも代表的な三種類の薬を既に使った患者が対象なので、実質的な違いは明確ではない。 この試験は免疫調停剤、プロテアソーム阻害剤、及び抗CD38抗体による2~4次治療歴を持ち最終治療抵抗性の再発難治多発骨髄腫386人をAbecma群と標準療法(5種類のレジメンから選択)に2:1割付けしてPFS(無進行生存期間、独立評価委員会方式)を比較した。中間解析でハザードレシオ0.49、メジアン値は各群13.3ヶ月と4.4ヶ月となり、成功認定された。 米欧日における承認のエビデンスとなった第2相は、免疫調停剤、プロテアソーム阻害剤、及び抗CD38抗体による3次以上の治療歴を持ち最終治療抵抗性の再発難治多発骨髄腫を組入れた。使用済みの薬はもう使えないと考えれば、どちらの試験も似たような患者を組み入れたことになり、違うことは違うがそれほどの違いではないと言えないこともない。 リンク: 両社のプレスリリ...

第1088回

  【ニュース・ヘッドライン】 米国版テムセルを再承認申請  米国でも経口貧血治療薬が承認  インド企業の人工涙液で多剤耐性菌感染が発生  【承認審査・委員会】 米国版テムセルを再承認申請 (2023年1月31日発表) Mesoblast(ASX:MSB)はremestemcel-Lを小児の他家造血幹細胞移植後のステロイド抵抗性急性移植片宿主病の治療薬としてFDAに再承認申請した。日本でJCRファーマがテムセル名で承認取得しているヒト間葉系幹細胞医薬品で、米国ではMesoblastが20年に承認申請したが、対照試験が実施されていないことやロット毎の力価の同等性が十分に検証されていないことから、同年9月に審査完了通知を受領していた。FDAが推奨した小児または成人の無作為化割付対照試験は未実施なので承認されるかどうか不透明だ。 同社が再申請で提出したのは、力価と延命効果の関連性を示す力価アッセイのバリデーション資料と、第3相試験の4年追跡データ、文献データとの外部対照群比較など。同社がもたもたしているうちに他剤が承認されたこともあり、不確かなエビデンスに基づいて急いで承認する必要性は低下している。 尚、日本の承認は臓器障害解消作用に基づくもの、Mesoblastが提出したのは専ら延命効果に基づく便益なので、評価尺度が異なっている。 リンク: 同社のプレスリリース(GLOBE NEWSWIRE) 【承認】 米国でも経口貧血治療薬が承認 (2023年2月1日発表) FDAはGSKのJesduvroq(daprodustat)を承認した。慢性腎疾患の透析治療を4ヶ月以上受けている成人の貧血症を治療する。低酸素環境下におけるエリスロポイエチンの発現を妨げるHIF-PHI(低酸素誘導因子プロリン水酸化酵素)の阻害薬で、日本では類薬と前後して20年にダーブロック名で承認されたが、米国ではファースト・イン・クラスとなった。経口剤なので簡便だが、透析を受ける患者はついでに赤血球生成刺激因子の投与も可能なので、選択肢が増えた程度の位置づけになりそうだ。 Aranesp(darbepoetin alfa)などと同様に、命に係わることもあるMACE(主要有害心臓事象)のリスクがあること、アグレッ...