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8月, 2019の投稿を表示しています

2019年9月1日号

【ニュース・ヘッドライン】 アストラゼネカ、MEDI-548の二本目のSLE試験は成功  MDCO、PCSK9のsiRNAを承認申請へ  トルツがaxSpAに適応拡大  協和キリン、ノウリアストが米国でも承認  BMS、欧州でエムプリシティの用法追加  FDA、一部の抗HCV薬の肝障害副作用症例を通知  【新薬開発】 アストラゼネカ、MEDI-548の二本目のSLE試験は成功 (2019年8月29日発表) アストラゼネカは、MEDI-546(anifrolumab)の第三相SLE(全身性エリテマトーデス)試験が成功したと発表した。MEDI-546はタイプ1インターフェロン・サブユニット1を標的とする完全ヒト化抗体。標準療法を受けている中重度患者に300mgを4週毎点滴静注したところ、疾病活動評価スコア(BICLA)が偽薬群より統計学的に有意な、そして臨床的にも意味のある、改善を示した。 昨年開票した一本目の試験は150mgと300mgをテストしたが、主評価項目であるSRI4(SLEレスポンダー・インデックス4)がフェールした。事前に設定されたBICLAに基づく解析は良好であった模様で、今回の二本目の試験の主評価項目はBICLAに変更された。一本目で浮上した仮説を二本目が検証成功したことになる。 SLEの第三相はなかなか成功せず、適切な主評価項目を模索するのは珍しいことではない。BICLAの妥当性に問題がなければ、二本目の試験を薬効のエビデンスとして、一本目は支持的データとして、承認申請することが認められるのではないか。 リンク: アストラゼネカのプレスリリース MDCO、PCSK9のsiRNAを承認申請へ (2019年8月26日発表) メディスンズ・カンパニー(Nasdaq:MDCO)は、inclisiranの第三相LDL-Cコレステロール治療試験が成功したと発表した。データは9月2日にESC(欧州心臓学会)で発表される予定。今年第4四半期に米国で、来年第1四半期には欧州でも、承認申請する予定。 アルナイラム・ファーマシューティカルズ(Nasdaq:ALNY)からライセンスしたPCSK9のmRNAを切断するsiRNA薬で、LDL-C引き下げ効果は抗PCSK9抗体のRepatha(evolocu...

2019年8月25日号

【ニュース・ヘッドライン】 グラクソ、虎の子の抗体医薬を承認申請へ  フォシーガの心不全アウトカム試験が成功  イミフェンジの抗CTLA4抗体併用試験がまたまたフェール  Retrophin、PKAN試験がフェール  中国のBeiGene、FDAがBtk阻害剤の承認申請を受理  Vanda、Hetliozの適応拡大は承認されず  サレプタ、エクソン53スキップ薬は承認されず  FDAが新規作用機序の広域抗生剤を承認  FDA、諮問委員会がモンテルカストの小児安全性を検討へ  【新薬開発】 グラクソ、虎の子の抗体医薬を承認申請へ (2019年8月23日発表) グラクソ・スミスクラインは、GSK2857916(belantamab mafodotin)の第二相多発骨髄腫試験でポジティブな結果が得られたと発表した。従来からの予定通り、今年末までに承認申請する予定。 この抗体薬物複合体は、協和発酵キリン・グループのバイオワの技術を用いて開発した抗BCMA(B細胞成熟抗原)抗体と、細胞毒のauristatin-Fを、シアトル・ジェネティクスからライセンスした切断不能リンカーで結合したもの。最初の臨床試験で難治再発多発骨髄腫のORR(総合反応率)が60%と良績を上げ、注目された。米国でブレークスルー・セラピー指定、EUでPRIME指定を受けている。 今回のDREAMM-2試験は免疫調停薬とプロテアソーム阻害剤に難治性を示し抗CD38抗体Darzalex(daratumumab)がフェールした患者196人を組入れて、二種類の用量のORRを検討した。データは学会で発表される予定。上記の試験では類似したサブグループにおけるORRは38%だった。 グラクソは伝統的に特定の領域で高いシェアと収益性を達成するこ戦略を取り、近年も、大手製薬会社の殆どが腫瘍学を重点研究開発領域に抜擢する中、14年に腫瘍学事業をノバルティスのワクチン事業とアセットスワップするなど、独自路線を歩んできた。個社にとって最適な戦略であったとしても、業界全体が一斉に同じ方向に進むなら、相対的な優位性は向上しないからだ。 しかし、ゲノム研究の進歩の恩恵が顕著な分野である腫瘍学、ウイルス学、遺伝子疾患の中で、最も市場規模が大きい腫瘍学をいつまでも軽視するわけにはい...

2019年8月18日号

【ニュース・ヘッドライン】 DRC、エボラ治療を二剤に絞り込み  リジェネロン、抗ANGPLT3抗体の第三相試験成功  リムパーザの卵巣癌一次治療後維持療法試験が成功  KIT阻害剤抵抗性GISTの第三相試験が成功  アッヴィ、JAK1阻害剤がリウマチ性関節炎に承認  セルジーン、新規JAK2阻害剤が骨髄線維症に承認  ロズリートレクが米国でも承認  新規作用機序のナルコレプシー治療薬が米国でも承認  FDA、肺結核の新薬を承認  FDA:entacaponeは前立腺癌のリスクを高めない  【今週の話題】 DRC、エボラ治療を二剤に絞り込み (2019年8月12日発表) 米国のNIH(国立医療研究所)は、コンゴ民主共和国(DRC)で行われているエボラ治療薬臨床試験で、独立データ安全性監視委員会が中間解析に基づき治験の繰上げ完了を勧告したことを明らかにした。今後、良績を上げた二剤だけをDRCの医療施設で使う予定。 このPamoja Tulinde Maisha試験は、DRCの国立医学研究所や米国の国立アレルギー・感染症研究所、WHO、国境なき医師団などが中心となって昨年11月に開始した。過去の臨床試験で死亡リスクを抑制したMapp BiopharmaceuticalのZMappを対照薬として、三剤をテストした。リジェネロン・ファーマシューティカルズ(Nasdaq:REGN)のREGN-EB3、米国マイアミの未上場企業であるRidgeback Biotherapeuticsが米国NIHからライセンスしたmAb114、そしてギリアド・サイエンシズ(Nasdaq:GILD)のGS-5734(remdesivir)である。 目標症例数は1050人、中間解析段階で499人が組入れられていた。報道によると、REGN-EB3は主評価項目である28日死亡率が29%となり、ZMappの49%を数値上、上回るだけでなく、中間解析における成功認定基準をクリアした。mAb114は34%、GS-5734は53%だった。組入れ時に低ウイルス量だった症例では、夫々6%、11%、24%、33%だった。詳細は論文などで発表される見込み。 今後はDRC全体でREGN-EB3またはmAb114をエボラ治療に用いる。この二剤は、ZMappと同様に、エ...

2019年8月11日号

【ニュース・ヘッドライン】 ゾルゲンスマのデータ操作問題  リムパーザ、前立腺癌試験がまた成功  遺伝性肥満症治療薬の第三相試験が成功  テセントリクの膀胱癌一次治療試験が成功  DBV、ピーナツ・アレルギーの経皮的減感作療法薬を承認申請  アラガンら、黄斑変性治療薬の承認申請をEUが受理  アマリン、EPA製剤の心血管リスク削減効果の承認が遅れる  FDA諮問委員会、デシコビの適応拡大を概ね支持  サチュロ、12-18歳にも承認  デュピクセント、EUでアトピーの青少年に適応拡大  【今週の話題】 ゾルゲンスマのデータ操作問題 (2019年8月6日発表) FDAは、今年5月に脊髄性筋萎縮症I型(SMN1)治療薬として承認したZolgensma(onasemnogene abeparvovec-xioi)に関して、承認申請書類に記された一部前臨床データにデータ操作が発覚したことを明らかにした。承認されている製品の効果や安全性に影響するものではないと現時点では判断しているため承認取消・製品回収は行わないが、引き続き調査を進めるとともに、承認申請者が承認後まで不正を報告しなかった経緯について、検証する考え。民事・刑事罰に進展する可能性もあるようだ。 Zolgensmaは両アレル型SMN1患者が欠乏しているSMN1遺伝子をアデノ随伴ウイルスを使って導入する遺伝子療法。AveXis社がオハイオ州のNationwide Children's Hospitalから技術導入して開発、昨年10月に日米欧で承認申請し、今年5月24日にFDAの承認を得た。尚、AveXisは昨年5月にノバルティスが87億ドルで子会社化している。 データ操作があったのは、開発段階で行われたマウスベースのin vivo力価検査。商業用製品の評価は異なるアッセイを用いている。ノバルティスの経営側がデータ操作の報告を受けたのは今年3月で、当局の承認審査中であったが、調査・評価を進めて結果をFDAに報告したのは6月28日、承認の1ヶ月後だった。EMAに報告したのは7月1日、PDMAは7月2日だった。FDAは7月24日から8月2日にかけて立ち入り調査を行い、ノバルティスに問題点を通知するとともに、プレスリリースを出した。 FDAは、もし承認前にデータ...

2019年8月4日号

【ニュース・ヘッドライン】 イーライリリーのパイプライン・アップデート  キイトルーダのTNBCネオアジュバント試験が成功  テクフィダラの改良薬は胃腸副作用が少ない  CDK4/6阻害剤で延命効果確認報告が続く  ファイザー、静脈閉塞クリーゼの第三相がフェール  ICAM-1アンチセンス薬の回腸嚢炎試験がフェール  ノバルティス、NEP阻害剤の対象患者拡大試験がフェール  大日本住友、米国で過食性障害治療薬を承認申請  ヴィーブとヤンセン、月一回注射用抗HIV薬をEUでも承認申請  アステラス、イクスタンジの適応拡大を米国でも申請していた  FDA、第一三共の腱滑膜巨細胞腫用薬を承認  キイトルーダが食道癌に適応拡大  バイエル/オライオンの前立腺癌用薬が承認  【新薬開発】 イーライリリーのパイプライン・アップデート (2019年7月30日発表) イーライリリーは2019年第2四半期決算発表に合わせてパイプライン・アップデートを行った。印象的なのは、第一に、抗NGF抗体を日米欧で承認申請する意向を表明したこと。第二に、GLP-1作用剤の高量試験の成功が明らかにされたこと。 イーライリリーはファイザーのPF-4,383,119(tanezumab)を共同開発している。疼痛感受性を高める神経成長因子をブロックする抗NGF抗体医薬で、変形性関節炎に伴う疼痛を緩和するが、一部の患者で関節炎の急速な悪化(RPOA)が見られたため、2010年にFDAが各社のパイプラインを治験停止とした。その後、解除され数社が再開したものの、tanezumabの長期安全性試験でRPOA(2.5mg群は発生率3.2%、有意な治療効果が見られた5mg群は6.3%、対照群(非ステロイド消炎鎮痛薬を使用)は1.2%)や全関節置換(各群5.3%、8.0%、2.6%)の増加が見られ、懸念が現実に変わった。尚、死亡者数は試験薬が二群合計で9人、対照群は1人だった。 鎮痛剤は使ううちに体が反応しにくくなり用量をどんどん増やしてしまったり、モルヒネ依存になったり、色々なトラブルが見られるが、それだけ充足されないニーズが高いのだろう。抗NGF抗体は安全性に難があるが、既存薬で足りなくなった患者には必要かもしれない。イーライリリーは中重度の変形性関節炎の...