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5月, 2019の投稿を表示しています

2019年5月26日号

【ニュース・ヘッドライン】 ノバルティスのトリプルセラピーも第二相でアドエアを上回る  Array社、BRAF変異大腸癌の第三相が成功  MSD、キイトルーダは乳癌試験がフェール  FDA、SMAの遺伝子療法を承認  FDA、ノバルティスのPI3K阻害剤を承認  FDA、ジャカビをGvHDに適応拡大  【新薬開発】 ノバルティスのトリプルセラピーも第二相でアドエアを上回る (2019年3月22日発表) ノバルティスはQVM149の第二相喘息維持療法試験の結果をATS(米国胸部学会)で発表した。 LABA(長時間作用性ベータ2作用剤)のindacaterolとLAMA(長時間作用性ムスカリン拮抗剤)のglycopyrronium bromide、そしてICS(吸入コルチコステロイド)のmometasone furoateの吸入用固定用量合剤であるQVM149のFEV1(一秒量)改善効果を、LABAのsalmeterolとICSのfluticasone propionateの併用(グラクソ・スミスクラインのAdvairの配合活性成分)を比較したところ、有意に上回った。 具体的には、高用量群(各150/50/160 mcg配合)はsalmeterol 50 mcgとfluticasone propionate(500mcg、高用量)より172 mL大きかった。低用量群(150/50/80 mcg)も159 mL上回った。尚、QVM149は一日一回吸入、対照薬は一日二回吸入する。 LAMAはCOPD維持療法薬として第一選択になり、喘息症でも管理不良患者に追加する薬として使われるようになってきた。LABAとICSを併用しても喘息発作を十分に防げない場合は、QVM149のようなトリプルセラピーにステップアップを検討することになるが、LAMAを追加しても効果が高まらないのでは意味がない。今回の第二相試験の成功は、5月5日号で取り上げたグラクソ・スミスクラインのTrelegyをBreoと比較した第三相試験と同様に、成功して当たり前、成功しなかったら衝撃が走る。 QVM149のLAMAはArakis社(05年8月に日本のそーせいが買収)がVectura社と共同開発した製剤を05年4月にライセンスしたもの。ICSは06年にシェリング...

2019年5月19日号

【ニュース・ヘッドライン】 ファイザー、JAK1阻害剤のアトピー性皮膚炎試験が成功  武田のレルミナ、海外試験も成功  アッヴィのADC、脳腫瘍試験が無益中止に  FDA諮問委員会が第一三共の抗腫瘍薬二剤を検討  ロシュ/アッヴィ、Venclextaが一次治療に適応拡大  バベンチオが腎細胞腫に適応拡大  イーライリリーのサイラムザ、肝臓癌に適応拡大  アイリーアを早期段階の糖尿病網膜症に用いることが承認  EMA、ゼルヤンツの高用量について警告強化  【新薬開発】 ファイザー、JAK1阻害剤のアトピー性皮膚炎試験が成功 (2019年5月15日発表) ファイザーは、PF-04965842(abrocitinib)の第三相中重度アトピー性皮膚炎治療試験が成功したと発表した。12歳以上の患者に100mgまたは200mgを12週間に亘って一日一回経口投与したところ、両用量とも、共同主評価項目であるIGA(担当医総合評価)ベースとEASIベースの奏効率が偽薬群を有意に上回った。有害事象による治験離脱率は両用量群とも5.8%、偽薬群は9.1%だった。 PF-04965842はJAK1阻害剤。インターロイキン受容体の細胞内シグナル伝達を阻害することにより、IL-4、IL-13、IL-31、ガンマ・インターフェロンなどのアトピー性皮膚炎に係る様々な炎症性サイトカインを抑制する。 免疫抑制剤によるアトピー性皮膚炎の治療というと、tacrolimusやpimecrolimusを思い出す。また、同社のJAK1/3阻害剤で抗リウマチ薬として承認されているXeljanz(tofacitinib、和名ゼルヤンツ)は承認されている用量の倍を投与した試験で心血管疾患リスクが見られた(後記参照)。 ファイザーは今回のB7451012試験のほかにも複数の第三相を行っているので、稀だが深刻な副作用に関する分析も可能になるだろう。 リンク: ファイザーのプレスリリース 武田のレルミナ、海外試験も成功 (2019年5月14日発表) スイス籍の新薬開発ベンチャーであるMyovant Sciences(NYSE:MYOV)は、MVT-602(relugolix)の第三相子宮筋腫治療試験が成功したと発表した。estradiolとno...

2019年5月12日号

【ニュース・ヘッドライン】 ロシュ、経口SMA用薬試験の至適用量群のデータを発表  アストラゼネカのBTK阻害剤、再発難治CLL試験が成功  第一三共のADC、加速承認用試験が成功  MSD、ベルソムラのアルツハイマー病患者不眠症治療試験が成功  BMS、オプジーボの脳腫瘍試験がまたフェール  FDA諮問委員会、嚢胞性線維症治療用マンニトールを過半の委員が支持  ファイザーのビンダケル、米国でも承認  FDA、もう一つのamifampridineを承認  ロシュのカドサイラ、早期乳癌の術後アジュバントに承認  家族性カイロミクロン血症候群治療薬がEUで承認  【新薬開発】 ロシュ、経口SMA用薬試験の至適用量群のデータを発表 (2019年5月6日発表) ロシュは、SMA(脊髄筋萎縮症)治療薬として開発しているRG7916/RO7034067(risdiplam)のP2/3試験の用量決定パートのデータをAAN米国神経学会で発表した。乳児期に発症する重篤なタイプであるSMAI型を組入れた試験で、仮説検証パートで用いる用量を投与した患者17人のうち7人(41%)が支え無しで5秒間静坐することができた。運動機能を評価するCHOP-INTENDトータルスコアは1年でメジアン17.5ポイント改善し、17人中10人が40ポイント以上だった。 主な有害事象は発熱、上部気道感染症、下痢、嘔吐、咳、肺炎、便秘など。 仮説検証パートは既にかなり進行しており、今年第4四半期(10-12月)にトップラインが判明する見込み。 SMAのII型とIII型を組入れたSUNFISH試験の用量決定パートの探索的薬効解析結果(n=43)も発表された。58%の患者でMFM32スケールが3ポイント以上改善した。2歳から25歳まで参加したが、11歳までのサブグループでは71%で3ポイント以上改善した。仮説検証パートは2020年第1四半期に開票の見込み。 SMAはSMN1遺伝子の先天的変異・欠損により筋力が低下する、一万人に一人の希少疾患。risdiplamはPTC Therapeutics(Nasdaq:PTCT)とSMA財団の共同研究の成果で、ロシュは2011年にライセンスした。SMN蛋白を作ることができるがSMN1ほど量産できないSMN2遺伝子の...

2019年5月5日号

【ニュース・ヘッドライン】 GSKのテリルジー、レルベアより効果が些か高い  JNJ、アーリーダを転移性去勢感受性前立腺癌にsNDA  月一回注射のHIV/AIDS治療レジメンが承認申請  注射用ホスホマイシンは審査完了に  サノフィのデング熱ワクチンが米国でも承認  FDA、ベンゾザイアゼピン系睡眠薬三剤の副作用警告を強化  【新薬開発】 GSKのテリルジー、レルベアより効果が些か高い (2019年5月2日発表) グラクソ・スミスクラインとInnoviva(Nasdaq:INVA)は、Trelegy Ellipta(和名テリルジー エリプタ)の第三相CAPTAIN試験の結果を発表した。Trelegyは吸入コルチコイドfluticasone furoateと長時間作用性ムスカリン受容体拮抗剤umeclidinium、そして長時間作用性ベータ2作用剤vilanterolの固定用量合剤で、17年に欧米で、今年3月には日本でも、COPD治療薬として承認された。 CAPTAIN試験は管理不良喘息症に対する効果を同社のBreo Ellipta(和名レルベア エリプタ、欧州名Relvar Ellipta)と比較した。Breoはfluticasone furoateとvilanterolの合剤で、日米欧でCOPDや喘息症に承認されている。従って、この試験は喘息症における三剤併用の意義を二剤併用と比較するとともに、Trelegyの喘息症における承認取得を企図したものと推測される。 結果は、24週後のFEV1(1秒量)トラフ値が高用量群(各活性成分を200/62.5/25mcg配合)はBreoの高用量(100/25mcg)より92mL大きく、低用量群(100/62.5/25mcg)はBreo低用量(100/25mcg)より110mL大きかった。どちらも統計的に有意。 一方、二次的評価項目である中重度喘息発作(年率、Trelegy二群合計とBreo二群合計の比較)は13%減少に留まり、有意水準に届かなかった。 こうしてみると、三剤併用と二剤併用の効果の差はそれほど大きくなく、特に、高用量における限界効用は小さいように感じられる。 喘息症のステップアップセラピーを行う場合、二剤併用で発作を十分防げないなら三剤併用に進み、発作を十分...