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第984回

  【ニュース・ヘッドライン】 COVID-19:アストラゼネカのワクチンがEUで承認  COVID-19:JNJの一回接種ワクチンは効果がやや見劣り  COVID-19:Novavaxのワクチンも南アで感染を予防  COVID-19:Modernaのワクチンは南ア型の予防にも資する可能性  COVID-19:ワクチン接種後のアナフィラキシーは百万接種当り数例  COVID-19:リリーの抗体医薬、入院死亡を7割抑制  COVID-19:リジェネロン/ロシュの抗体医薬も暴露後感染リスクを抑制  COVID-19:MSD、二種類のワクチンの開発を中止  アムジェン、KRAS-G12C阻害剤のORRは37%  BeiGene、抗PD-1抗体のグローバル食道癌試験が成功  輸血依存型ピルビン酸キナーゼ欠乏症治療薬の試験が成功  ロシュ、二重特異性抗体の加齢黄斑変性試験が成功  アストラゼネカ、btk阻害剤の直接比較試験で心房細胞が少ない  抗PD-1抗体にヤーボイを追加してもPD-L1強発現非小細胞性肺癌には効かない  ペネム系経口抗生剤の承認申請が受理  進行性家族性肝内胆汁鬱滞用薬の承認申請が受理  FDA、バイオジェンのアルツハイマー病用薬の承認審査を延長  voclosporinが遂に承認  ゼルヤンツの心血管・腫瘍安全性試験がフェール  【今週の話題】 COVID-19:アストラゼネカのワクチンがEUで承認 (2021年1月29日発表) EUの薬品審査機関であるEMAは、アストラゼネカのCOVID-19ワクチン(ChAdOx1-S、遺伝子組換え)を条件付き承認した。18歳以上に、4~12週間おいて二回、筋注する。55歳以上の症例数は限定的であるためドイツのワクチン委員会は65歳以上の接種を推奨しなかったが、EUは限定していない。妊婦は、動物試験では問題ないものの臨床データが限定的であることから医師と相談することを推奨。授乳に関しては、安全性が確認されたわけではないが危険は予想されない、としている。 EMAの分析によると、臨床試験におけるワクチン効率は60%だった。対照群の症候性感染は5210人中154人であったのに対してワクチン群は5258人中64人に留まった。 アメリカは...

第983回

  【ニュース・ヘッドライン】 COVID-19:抗血栓薬は標準用量より増やしたほうがよい  COVID-19:抗SARS-CoV-2抗体医薬の暴露後予防試験が成功  COVID-19:回復期血漿の試験がまたフェール  COVID-19:CA州がModernaのワクチンの特定ロットを使用停止  COVID-19:ノルウェーでワクチン接種後に30人が死亡  Agios、TibsovoのIDH1変異胆管癌試験で延命効果は確認されず  独メルク、二重機能性融合蛋白の第2相が無益性認定に  Biohaven、アルツハイマー病の第2/3相がフェール  インサイトも抗PD-1抗体を承認申請  ノボ、オゼンピックの高用量を承認申請  ロシュ、Esbrietを適応拡大申請  オプジーボを胃癌の一次治療に適応拡大申請  アルジェニクス、筋無力症用薬を承認申請  新作用機序の心不全治療薬が米国で承認  月一回筋注用HIV治療薬が米国でも承認  オプジーボとカボメティクスの併用が承認  【今週の話題】 COVID-19:抗血栓薬は標準用量より増やしたほうがよい (2021年1月22日発表) 中重症COVID-19ではしばしば血栓性合併症が見られるためヘパリンなどの抗血栓薬で予防する手法が普及してきた。しかし、臨床試験のエビデンスは乏しく、用量や介入タイミングも確立していない。抗血栓薬は出血リスクが高まるので、便益と危険を秤にかけるためにはよくデザインされた対照試験の裏付けが必要だ。 このような問題意識で開始されたアダプティブ・デザイン試験の結果が発表された。NIH(米国立衛生研究所)が主導したACTIV-4試験など、5大陸300病院の『中等症』患者1000例超をカバーする三試験の中間解析で、入院患者の血栓症予防に用いる標準用量よりも、『フルドース』のほうが、換気・重要臓器サポートが必要になるリスクが小さかった。死亡リスクを抑制するトレンドも見られた由。数値は未発表。早急に論文発表する予定。 この試験は危機的患者(ICU入室または人工呼吸器装着)も組入れたが、効果がなくむしろ有害である可能性が浮上、昨年12月に打ち切りが発表された。今回の『中等症』は全被験者から危機的患者を除外したもの、即ち、重症患者も含んで...

第982回

  【ニュース・ヘッドライン】 COVID-19:CHMPもComirnatyの隠れ容量を指摘  COVID-19:アクテムラの成功した試験の論文草稿が公開  COVID-19:ユルトミリスの第3相は組入れ停止に  COVID-19:ウイルス変異がPCR検査に及ぼす影響  COVID-19:EUもアストラゼネカのワクチンの承認審査を開始  MSDも新開発の肺炎球菌ワクチンを米国で承認申請  ジャディアンスの心不全適応拡大を米国でも申請  FDA、エンハーツをher2陽性胃癌に承認  FDA、ザーコリを小児ALK陽性未分化大細胞型リンパ腫に承認  ダラキューロがALアミロイドーシスに承認  【今週の話題】 COVID-19:CHMPもComirnatyの隠れ容量を指摘 (2021年1月8日発表) EUの医薬品専門家委員会であるCHMPは、BioNTech/ファイザーのCOVID-19ワクチン、Comirnatyに関して、バイアル一瓶から6回分を得ることができる旨を製品情報に記載するよう勧告した。FDAもEUA(非常時使用認可)後に同様な発表をしている。現状では供給量が限られているので、たとえ2割でもより多くの人に提供できるなら朗報だ。 CHMPによると、小デッドスペース型(デッド・ボリュームが35mcL以下)のシリンジ且つ又針を使えば6回分を得ることができる。もし6回目に0.3mL未満しか取得できなかった場合は、他のバイアルの使い残しと混ぜるのではなく、廃棄する。 それにしても、なぜこのワクチンだけ、余得が大きいのだろうか? リンク: EMAのプレスリリース COVID-19:アクテムラの成功した試験の論文草稿が公開 (2021年1月7日発表) 査読中の論文草稿を公開するサーバー、medRxivで、COVID-19肺炎における抗IL-6受容体抗体の効果を検討したREMAP-CAP試験の論文草稿が公開された。過去の同様な試験の結果は区々で明暗が分かれた理由もはっきりしないが、少なくともこの試験では、大きな救命効果が示唆された。 REMAP-CAP試験は英国などの研究者が主導したCOVID-19肺炎のマスター・プロトコルで、様々な薬をアダプティブ・デザインで取っ替え...

第981回

  【ニュース・ヘッドライン】 COVID-19:BNT162b2のアナフィラキシー報告は100万人当り11人  COVID-19:EUもModernaのワクチンを条件付き承認  サレプタ、DMD遺伝子治療試験が成功  アルナイラム、vutrisiranの第3相が成功  アストラゼネカ、フォシーガを米国でもCKDに適応拡大申請  あの一型糖尿病予防薬が遂に承認申請  【今週の話題】 COVID-19:BNT162b2のアナフィラキシー報告は100万人当り11人 (2021年1月6日発表) CDC(米国疾病予防管理センター)は、BioNTech/ファーザーのCOVID-19ワクチン、BNT162b2のアナフィラキシー報告を分析報告した。米国では12月14日から23日の間に1,893,360人が初回の接種を受けたが、VAERS(ワクチン有害事象報告システム)に4,393例(0.2%)の有害事象報告があった。重度アレルギー反応可能例が175例あり、うち21例がアナフィラキシーと判定された。発生率は100万人当たり11人。残りの86例はアナフィラキシーではないアレルギー反応、61例は非アレルギー性有害事象と判定され、7例は現在も分析中。 アナフィラキー症例の特性は、まず、発症時期は、接種後15分以内が71%、30分以内に広げると86%が該当した。因みに、アナフィラキシーではないアレルギー反応症例も概ね同様だ。 薬品や食品、刺傷によるアレルギー歴を持っていたのは17例。うちアナフィラキシー歴は7例で、原因は狂犬病ワクチン、インフルエンザワクチン、サルファ剤、プロクロルペラジン、クラゲ刺傷、クルミ、不明が各1例となっている。 性別は90%が女性。接種者における比率も64%と高いが、それだけが原因とも言えないだろう。因みに、アナフィラキシーではないアレルギー反応症例では67%が女性と、母集団と似たような構成比になっている。 ER入室は17例、入院は4例でうち3例はICUだった。アナフィラキシーは命に係わる疾患だが、死亡報告は寄せられていない。転帰が記されている20例は全て軽快または退院した。 CDCは、禁忌や注意事項に基づく接種前のスクリーニング、アナフィラキシー治療機器の用意、接種後観察期間の励行...

第980回

  【ニュース・ヘッドライン】 COVID-19:アストラゼネカのワクチンが英国で供給可能に  COVID-19:リジェネロンの抗体医薬は入院患者の一部には無益ではない  BMS、オプジーボの小細胞性肺癌適応を撤回  Aprea社、p53再活性化剤の第3相がフェール  Chi-Med社、米国でもsurufatinibの承認申請に着手  CARA社、透析患者の掻痒治療薬を承認申請  ファイザー、ローブレナを米国でも一次治療に申請  BMS、欧州でZeposiaを潰瘍性大腸炎に適応拡大申請  Alkermes、ALKS 3831を再承認申請  【今週の話題】 COVID-19:アストラゼネカのワクチンが英国で供給可能に (2020年12月30日発表) アストラゼネカは、COVID-19 Vaccine AstraZeneca(開発コードAZD1222/ChAdOx1 nCoV-19)の非常時供給がMHRA(英国の薬品承認機関)に承認されたと発表した。医薬品規制法第174条に基づくもので、有害な病原体、毒物、化学物質、放射性物質の拡散に対処するために、未承認の薬品等の供給を一時的に容認するもの。18歳以上に、0.5mLを4-12週間おいて2回、筋注する(三角筋が好ましい)。元日から接種が始まる見込み。 先に承認された二種類のmRNAワクチンとの違いは、遺伝子組換え型複製不能チンパンジー・アデノウイルス(二重連鎖DNAウイルス)をベクターとしてスパイク蛋白の遺伝子とtPA leaderを細胞に導入、スパイク蛋白を発現させること。 英国で実施された第2/3相髄膜菌結合ワクチン対照試験とブラジルの第3相偽薬対照試験のプール分析では、ワクチン効率(リスク削減効果、効果がフルに発揮される2回目接種の14日後からの感染症例数を対照群と比較)が70%だった。一回当たり5x10^10ウイルスパーティクルを投与する。当初、至適用量の誤認があったために初回に半量しか接種しなかったサブグループのワクチン効率が90%と高かったため、アストラゼネカはこのレジメンに期待したが、MHRAは本来の用量を採用した。この用量のワクチン効率は62%程度と、先に承認された二種類のmRNAワクチンの約95%と比べて見劣りする。また、65歳以上の...

第979回

  【ニュース・ヘッドライン】 Rhythm社、MC4Rアゴニストの適応拡大試験が成功  ロシュ、Ang2/VEGF-A二重特異抗体のDME試験が成功  BMS、オプジーボの脳腫瘍試験がまたフェール  抗TSLP抗体の経口ステロイド減量試験がフェール  アステラス、ゾスパタの一次治療試験がフェール  JNJ、BCMA標的CAR-Tのローリング申請に着手  ビベグロンが米国でも承認  FDA、第2のエボラ治療薬を承認  訂正:第978回で、BioNTech/ファイザーのCOVID-19ワクチンについて、規格上はバイアル一瓶が5回分だが実際にはもっと入っていてFDAが使い残しを集めて使うことを認めた、と書きましたが、正確には、6回分または7回分を取れる場合は使うことを容認しましたが、保存剤不添加のため、異なったバイアルの使い残しを寄せ集めて一回分に充てることは認めませんでした。お詫びして訂正します。第978回は修正済みです。 【新薬開発】 Rhythm社、MC4Rアゴニストの適応拡大試験が成功 (2020年12月22日発表) Rhythm Pharmaceuticals(Nasdaq:RYTM)はImcivree(setmelanotide)の第3相バルデー・ビードル症候群(BBS)・アルストレム症候群(AS)試験が成功したと発表した。主評価項目の体重10%減少奏効率は34.5%となり、平均では6.2%減量となった。但し、ASにおける効果は確認できなかった。 この試験はBBSを32人とASを6人組入れて、52週間に亘って一日一回皮注する効果を検討した。但し、一部の患者は偽薬を14週間続けた後に試験薬を遅延開始した。薬効解析対象は52週間の治療を完了した28人と遅延開始群(試験薬の投与は52週間未満)の3人を合わせた31人。 BBSは28人中11人、39%が奏功した。ASは3人の何れも奏功しなかった。治療時発現有害事象は注射箇所反応と悪心嘔吐などで、深刻なものはなかった。有害事象による治験離脱は5人で、うち1人は偽薬期間中の離脱だった。 Imcivreeはメラノコルチン4受容体アゴニスト。今年11月に米国でPOMC、PCSK1、またはLEPRの欠乏による肥満症の体重管理薬として承認された。米国の...

第978回

  【ニュース・ヘッドライン】 COVID-19:米国でもワクチン接種を開始  COVID-19:ModernaのワクチンもEUA  COVID-19:テムセルのCOVID-19試験がフェール  COVID-19:インサイト/ノバルティスのJAK阻害剤はフェール  MSD/エーザイ、キイトルーダとレンビマの内膜腫試験が成功  アッヴィ、アトピー試験でリンヴォックがデュピクセントに勝つ  ノボ、EUでもセマグルチドを肥満症に承認申請  アムジェン、KRAS-G12C阻害剤を承認申請  武田、好酸球性食道炎用薬を承認申請  PCSK9のRNA介入薬は工場査察遅延で審査完了に  FDA諮問委員会、エンレストのHFpEF適応拡大に前向きな評価  CHMP、エンハーツなどの承認を支持  ギリアド、米国ではジセレカのリウマチ適応を断念  FDA、レルゴリクスを前立腺癌に承認  FDA、タグリッソを肺癌摘出後療法に承認  FDA、Xpovioを多発骨髄腫の二次治療に承認  GSK、ベンリスタがループス腎炎に承認  MacroGenics、her2を標的とするFc最適化抗体が承認  日光角化症治療薬が承認  【今週の話題】 COVID-19:米国でもワクチン接種を開始 (2020年12月11日発表) FDAは、ドイツのBioNTech(Nasdaq:BNTX)が創製しファイザーと共同開発しているCOVID-19ワクチン、BNT162b2を12月11日にEUA(非常時使用認可)した。12月14日に接種を開始。16歳以上が適応。当初は医療従事者や高齢者施設入居者が優先される。 ファイザーは今月と来年第1四半期に1億回分(5000万人分)を供給する。米国政府は5億回分を追加するオプションを保有しているはずだが、第2四半期の分は行使しないうちに欧州や日本などに取られてしまったようで、不足分はModerna(Nasdaq:MRNA)などのワクチンで補うことになる。政府は多額の補助金の交付先であるModernaに追加発注するとともに、Catalentなどの受託生産会社に対して、他の薬の生産を先送りしてでもワクチンやその成分の生産を優先するよう要請したようだ。 冷蔵庫での保存可能期間は5日程度と短く、輸送や...