【ニュース・ヘッドライン】
- インサイト、新規JAK1阻害剤の急性移植片宿主病試験がフェール
- リムパーザがBRCA有害変異膵癌の維持療法として適応拡大
【新薬開発】
インサイト、新規JAK1阻害剤の急性移植片宿主病試験がフェール
(2020年1月2日発表)
インサイト(Nasdaq:INCY)は、ICNB39110(itacitinib)の第三相急性GvHD(移植片宿主病)試験がフェールしたと発表した。初めて治療を受ける患者にステロイドと併用する効果を検討したが、主評価項目の28日奏効率が74.0%とステロイド・偽薬併用群の66.4%をわずかに上回るに留まり、p=0.08と有意水準に達しなかった。二次的評価項目の6ヶ月死亡率(癌の再発によるものは除く)も同程度だった。
インサイトはJAK1/2阻害剤Jakafi(ruxolitinib、和名ジャカビ)が骨髄線維症などに加えて急性GvHDの二次治療にも承認されている。itacitinibはJAK1選択性が高く一次治療用途や忍容性面で注目されたが残念な結果になった。
第三相は昨年、慢性GvHDの一次治療ステロイド併用試験も始まった。パート1で至適用量を決定し、パート2で反応率を評価する。結果が出るのは23年の見込みで、まだ先。
リンク: インサイトのプレスリリース(pdfファイル)
【承認】
リムパーザがBRCA有害変異膵癌の維持療法として適応拡大
(2019年12月27日発表)
FDAは、アストラゼネカとMSDが共同開発販売しているPARP阻害剤、Lynparza(olaparib、和名リムパーザ)の適応拡大を承認した。BRCA1/2遺伝子に生殖細胞系有害変異を持つ転移性膵腺腫で白金薬レジメンによる16週間以上の一次治療で進行しなかった患者が対象。BRCA生殖細胞系有害変異は膵癌の5-7%が該当するとのこと。コンパニオン診断薬としてミリアド・ジェネティクスのBRACAnalysis CDxも承認された。
リンク: FDAのプレスリリース
リンク: アストラゼネカのプレスリリース(12/30付)
今週は以上です。
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