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2018年2月25日号

【ニュース・ヘッドライン】 ノボ、経口GLP-1作動剤の第三相が成功  Aimmune、ピーナツアレルギー減感作療法薬の第三相が成功  テムセル、米国試験が成功  elagolix、子宮筋腫試験も成功  シャイア、lanadelumabの米国承認が受理  2月のCHMP会合の結果  CHMP諮問グループはClovisのPARP阻害剤に好意的  クラリスロマイシンを心臓疾患患者に用いるのは要注意 【新薬開発】 ノボ、経口GLP-1作動剤の第三相が成功 (2018年2月22日発表) ノボ ノルディスクは、OG217SC(semaglutide)の最初の第三相試験が成功したと発表した。他の試験の結果などを待って2019年に承認申請する考え。皮注用製剤やVictoza(liraglutide)との棲み分けをどうするか、マーケティング戦略が注目される。 OG217SCはEmisphere Technologies社のEligen技術を適用して開発した経口投与用の錠剤。SNACというキャリアを結合して、受動的細胞内輸送を利用して吸収されるようにした。第三相では、3mg、7mg、14mgをテストしている。今回の試験では、26週間の投与で、全用量、HbA1cが偽薬比有意に低下した。体重に関しては14mg群だけが偽薬比有意に減少した。 上記は、FDAや統計学者が支持する新しい解析方法に基づくもの。従来と同じ方法、つまり、服用中止・打ち切り例や血糖管理不良により薬剤を追加した患者に関しては最終観測値までのデータしか使わない解析方法では、HbA1cがベースライン値の8.0%から各群0.8%、1.3%、1.5%低下した(偽薬群は0.1%)。体重は88kgから1.7kg、2.5kg、4.1kg減少した(偽薬群は1.5kg)。 GLP-1作用剤の代表的な有害事象である悪心の発生率は5~16%(偽薬群は6%)、有害事象による治験離脱は2~7%(2%)だった。 皮注用製剤は0.5mgまたは1mgを週一回投与する。効果を見比べると、14mg錠は皮注用の二用量の中間くらいに相当しそうだ。 リンク: ノボのプレスリリース Aimmune、ピーナツアレルギー減感作療法薬の第三相が成功 (2018年2月20日発表) Aim...

2018年2月18日号

【ニュース・ヘッドライン】 バベンチオも肺癌試験がフェール  MSD、BACE1阻害剤のアルツハイマー病試験がまたフェール  バイオジェン、アルツハイマー病試験の組入れ拡大を発表  Agios、FDAがIDH1阻害剤のNDAを受理  アミカス社、FDAがmigalastatのNDAを受理  ファイザー、新規ALK阻害剤を承認申請  リツキサン、尋常性天疱瘡に適応拡大申請  ヴァーテックス、嚢胞性線維症の新薬が米国で承認  FDAが第二世代アンドロゲン受容体阻害剤を承認  FDA、アストラゼネカの抗PD-L1抗体の適応を追加  【新薬開発】 バベンチオも肺癌試験がフェール (2018年2月15日発表) ドイツのメルクとファイザーは、両社が共同開発販売している抗PD-L1完全ヒト化抗体、Bavencio(avelumab、和名バベンチオ)の第三相末期非小細胞性肺癌試験がフェールしたと発表した。PD-L1陽性サブグループの全生存期間をdocetaxel群と比較したが、ハザードレシオは0.90、p=0.1627に留まった。 抗PD-1/PD-L1抗体の臨床試験の注目点の一つは効果とPD-L1発現の関連性だ。本試験では、中高度発現(50%以上で発現、被験者の約4割)サブグループのハザードレシオは0.67、p=0.0052、著高発現(80%以上)サブグループではハザードレシオ0.59だった。主評価項目がフェールしたのでこれらは探索的解析に過ぎず、また、他の抗PD-1/PD-L1抗体のデータは一筋縄ではいかなかったため即断は危険だが、更に探求する余地はありそうだ。 尚、標準療法と同程度なのだから悪くないと思う人もいるかもしれないが、この試験はあくまで優越性検証試験であり、同程度であることを証明するためにはもっと大規模で厳格な試験が必要だ。 対照群は癌が進行した後にBavencioのようなチェックポイント阻害剤による治療を受けた患者の比率が26.4%と、Bavencio群の5.7%や過去のdocetaxelの臨床試験より高く、三次治療の違いが結果に影響した可能性がある。 このJAVELIN Lung 200試験は盲検ではないので、BMS/小野薬品のOpdivo(nivolumab)などが承認されている国では、doceta...

2018年2月11日号

【ニュース・ヘッドライン】 ASCO GU:イクスタンジの次世代品のデータ発表  ASCO GU:イクスタンジも負けてはいない  BMS曰く、オプジーボとヤーボイの併用はTMBが重要  ASCO GU:テセントリク・アバスチン併用腎細胞腫試験が成功  Shield社、経口鉄の適応拡大試験がフェール  ギリアド、新規HIV/AIDS治療薬が米国で承認  JNJ、ザイティガの適応拡大が承認  ノボ、オゼンピックがEUでも承認  EU、ulipristalに関する暫定的対策を発表  【新薬開発】 ASCO GU:イクスタンジの次世代品のデータ発表 (2018年2月8日発表) ファイザー/アステラス製薬のアンドロゲン受容体阻害薬、Xtandi(enzalutamide、和名イクスタンジ)を創製した医学者が第二世代品として送り出したErleada(apalutamide)の第三相SPARTAN試験の結果がASCO GU(米国臨床腫瘍学会泌尿器癌シンポジウム)とNew England Journal of Medicine誌で発表された。 前立腺癌でアンドロゲン枯渇療法(ADT)を受けていて、まだ転移はしていないがPSA値が急上昇し始めた、非転移性無症候性CRPC(去勢抵抗性前立腺癌)患者1207人にErleada(240mgを一日一回経口投与)または偽薬を追加投与して転移・死亡リスク削減効果を検討したところ、メジアン無転移生存期間が各40.5ヶ月と16.2ヶ月となり、ハザードレシオは0.28、統計的に有意な差があった。 全生存期間のデータは未だ成熟していないが、中間解析でハザードレシオ0.45、p値は0.0001を下回っており、正しい方向を指し示している。深刻な有害事象の発生率は各25%と23%、有害事象による治験離脱は11%と7%となっており、忍容性は悪くなさそうだ。 13年にAragon Pharmaceuticalsを6.5億ドルと達成報奨金最大3.5億ドルで買収してapalutamideを入手したジョンソンエンドジョンソンは、17年10月に今回の試験の用途でFDAに承認申請。優先審査指定を受けたので、今年4月までに結果が判明する見込み。 後述のように同学会ではXtandiの類似した内容の試験の結果...

2018年2月4日号

【ニュース・ヘッドライン】 サノフィ、西アフリカ睡眠病治療薬を承認申請  アラガン、複合セファロスポリンが適応拡大  FDA、オベチコール酸の用法遵守を警告  【承認申請】 サノフィ、西アフリカ睡眠病治療薬を承認申請 (2018年1月31日発表) サノフィは、fexinidazoleを西アフリカ睡眠病(ガンビア・ヒト・アフリカ・トリパノソーマ症)の治療薬としてEMA(欧州薬品庁)に承認申請し受理されたと発表した。EU域外だけで販売する予定だが、医薬品審査のリソースを持たない国々に代わってEMAが意見を表明する制度がある。 アフリカ睡眠病はツェツェバエが媒介する寄生虫感染症で、中枢神経に侵入すると髄膜脳炎を起こし、昏睡状態を経て死に至る。原因寄生虫は二種類あるがガンビア種による西アフリカ睡眠病が9割以上を占める。WHOが予防・治療対策を再開した後は減少傾向にあり、年間死者数は3000人以下に減った。 fexinidazoleは1970年代にヘキスト(現在のサノフィ)が創製したが商品化には至らなかった。05年にDNDi(顧みられない病気のための新薬イニシアティブ)がガンビア・トリパノソーマに対する活性を発見、09年にサノフィと共同開発を開始した。 西アフリカ睡眠病の治療は中枢神経症状の有無に応じて選択するが、fexinidazoleはどちらにも有効で経口投与可能なので利便性が高い。 リンク: サノフィのプレスリリース 【承認】 アラガン、複合セファロスポリンが適応拡大 (2018年2月1日発表) アラガン(NYSE:AGN)は、Avycaz(ceftazidimeとavibactamの合剤、欧州名Zavicefta)をグラム陰性菌による院内感染肺炎(人工呼吸器関連肺炎を含む)の治療に用いる適応拡大がFDAに承認されたと発表した。 30年前に発売された第3世代セフェム系抗生物質と新開発の非ベータラクタム系ベータラクタマーゼ阻害剤を組み合わせた複合剤で、2時間点滴静注する。第三相試験では28日全死亡率が9.6%となり、meropenemによる治療を受けた群の8.3%と比べて統計的に非劣性だった(群間差の95%信頼区間は-2.4、5.3%)。 Avycazは米国では15年にグラム陰性菌による...

2018年1月28日

【ニュース・ヘッドライン】 ノバルティス、アーゼラの販売を縮小へ  アストラゼネカ、COPDトリプルセラピーの第三相成功  アステラス、CMV予防薬の第三相がフェール  アクトスのアルツハイマー予防試験がフェール  CHMPがロシュの血友病薬などの承認を支持  CHMPはPuma社のneratinibに否定的な傾向  GEP-NETsの放射線療法薬が米国でも承認  Synergy社、Trulanceが適応拡大  EUでアドセトリスの適応拡大承認  【今週の話題】 ノバルティス、アーゼラの販売を縮小へ (2018年1月22日発表) ノバルティスは、慢性リンパ性白血病薬Arzerra(ofatumumab、和名アーゼラ)の米国以外での販売を縮小する。デンマークのジェンマブ(OMX:GEN)が発表した。ノバルティスは、経過的措置として、現在治療中で便益を得ている患者が無償で引き続き使用できるように、CUP(人道的使用プログラム)導入に向けて当局と相談する。最終的には販売を中止するのではないか。 ArzerraはCD20を標的とする抗体医薬で、ロシュのRituxan(rituximab)とは結合するエピトープが異なり、キメラではなく完全ヒト化抗体で、適応も若干異なるものの、まあ似たような薬だ。前臨床試験ではrituximabより高い活性を示したが、臨床的な優越性は確認されなかった。Rituxanはバイオシミラーが登場。ロシュは糖鎖改変型など第二世代品を投入しており、Arzerraが注目を集めるのは難しくなっている。 Arzerraはジェンマブが創製、インライセンスしたグラクソ・スミスクラインが09年に米国で、10年にEUで、13年には日本でも、承認を取得した。ノバルティスは15年にGSKと事業交換を行い、Arzerraなどの腫瘍学製品・パイプラインを入手した。 リンク: ジェンマブのプレスリリース 【新薬開発】 アストラゼネカ、COPDトリプルセラピーの第三相成功 (2018年1月26日発表) アストラゼネカは、COPD治療用の三剤配合新薬の第三相試験成功を発表した。この、PT010は、budesonide(コルチコステロイド)、glycopyrronium(長期作用性ムスカリン受容体拮抗...

2018年1月21日号

【ニュース・ヘッドライン】 キイトルーダ、肺癌一次治療化学療法併用試験が成功  ウベニミクスの新用途探索試験がフェール  PharmaMar、lurbinectedinの第三相卵巣癌試験がフェール  シャイアー、アディノベイトがEUでも承認  ジオトリフ、適応となるEGFR変異型が増加  【新薬開発】 キイトルーダ、肺癌一次治療化学療法併用試験が成功 (2018年1月16日発表) MSDは、Keytruda(pembrolizumab、和名キイトルーダ)の第三相KEYNOTE-189試験が中間解析で成功したと発表した。3ヶ月前に解析計画が変更され完了見込み時期が19年に先送りされた経緯があるので、サプライズ。データは今後、学会発表される見込みで、現時点では効果のほどが不明だが、肺癌領域におけるBMS/小野薬品のOpdivo(nivolumab)との差をまた一歩、広げることになりそうだ。 189試験は進行性・転移性非扁平上皮非小細胞性肺癌の一次治療を受ける患者614人を組入れた。EGFRやALKの活性化変異を持つ患者は対象外。PD-L1発現は不問。 介入方法は白金薬(cisplatinまたはcarboplatin)とAlimta(pemetrexed)を併用する標準療法にKeytrudaを追加する三剤併用療法、対照群は標準療法のみ、2対1割付。主評価項目はPFS(無進行生存期間)、そして、全生存期間が昨年10月に追加された。 この適応・用法は米国では第1/2相試験の結果に基づいて昨年5月に承認されており、189試験は薬効確認試験という位置づけになる。欧州は承認されず申請撤回となったので、今回の試験が承認申請用試験となる。主評価項目に全生存期間を追加したのは、エビデンスを頑強にする意図だろう。 抗PD-1/PD-L1抗体はMSD、BMS/小野、ロシュ、アストラゼネカ、ベーリンガー・インゲルハイム/ファイザーなど多くの製薬会社が開発・販売に鎬を削っている。様々な癌に有効で、併用レジメンも様々な作用機序の薬との組み合わせが考えられるため、競争に勝つためには適応症と併用法の優先順位決定が重要だ。 BMSはYervoy(ipilimumab)を持つ強みを生かしてYervoy併用レジメンに重点を置いているが、免疫性副作用...

2018年1月14日号

【ニュース・ヘッドライン】 Ionis、FDAがhATTR用薬の承認申請を受理  アムジェン、欧州でも抗スクレロスチン抗体を承認申請  FDA諮問委員会は経口テストステロンに厳しい評価  FDA、アストラゼネカのPARP阻害剤を乳癌に適応拡大  ロシュ、OcrevusがEUでも承認  アストラゼネカ、協和発酵由来の喘息治療薬がEUでも承認  【承認申請】 Ionis、hATTR用薬の承認申請をFDAが受理 (2018年1月8日発表) Ionis Pharmaceuticals(Nasdaq:IONS)は、FDAがIONIS-TTRRx(inotersen)の新薬承認申請を受理し、優先審査指定したと発表した。審査期限は7月6日。欧州でも昨年11月に承認申請済み。 hATTR(先天性トランスサイレチン調停アミロイドーシス)の治療薬で、トランスサイレチンの発現をアンチセンスすることによって、末梢神経や心臓などに蓄積して線維化が進行するのを抑制する。172例を組入れて15ヶ月間投与した試験では、病状評価スコアやQOLスコアの悪化が偽薬群より有意に小さかった。深刻な有害事象は血栓性血小板減少症や腎障害。早期に発見し介入するプロトコルを導入後は減少した由。 グラクソ・スミスクラインがインライセンス・オプションを保有していたが、血栓性血小板減少症リスクが表面化したためか行使を見送った。Ionisは販売パートナーを探索している。 Alnylam(Nasdaq:ALNY)も昨年12月にALN-TTR02(patisiran)をhATTR用薬として承認申請している。各々の臨床成績を横目で見比べるとpatisiranのほうに軍配が上がりそうだ。 リンク: Ionisのプレスリリース アムジェン、欧州でも抗スクレロスチン抗体を承認申請 (2018年1月18日発表) アムジェンとUCBは、EUでEvenity(romosozumab)を骨粗鬆症治療薬として承認した。骨粗鬆症の閉経後女性と男性で骨折リスクの高い患者に用いる。Wntなどのパスウェイに関わるスクレロスチンを標的とする抗体医薬で、造骨を促進し破骨を抑制することによって骨密度を改善、骨粗鬆症性骨折のリスクを削減する。臨床試験のデザインを見る限りでは、1年コー...