【ニュース・ヘッドライン】
- リリー、オンボーのクローン病試験が成功
- セマグルチドが糖尿病性腎症の進行を抑制したが
- キイトルーダのNSCLC補助療法試験、延命効果も確認
- AnaptysBio、抗IL-36R抗体の第3相成功も導出へ
- H3受容体拮抗剤の特発性過眠症試験がフェール
- サンファーマ、米国で円形脱毛症用薬の承認申請が受理
- アルナイラム、パチシランの適応拡大は成らず
- CHMP、DMD用薬などの承認を支持
- オプジーボが中リスク黒色腫の術後補助に承認
- ファイザー、S1P受容体調節剤が潰瘍性大腸炎に承認
- BRAF-V600E変異型非小細胞性肺癌の併用用薬が承認
【新薬開発】
リリー、オンボーのクローン病試験が成功
(2023年10月12日発表)
イーライリリーはOmvoh(mirikizumab)の第3相クローン病試験で共同主評価項目二つを達成したと発表した。承認申請に向かう予定。
抗IL-23p19サブユニット抗体で、3月に日本で、5月にはEUでも、中重度潰瘍性大腸炎の寛解導入と維持用に承認された(米国は製造問題で審査完了)。今回の試験は中重度活性期クローン病患者を偽薬、試験薬、JNJの抗IL-12/23p40サブユニット抗体Stelara(ustekinumab)の3群に無作為化割付けして12週間投与し、応答した患者はそのまま、非応答は盲検のままmirikizumabにスイッチして総計52週間、投与を続けた。応答の定義は大便回数または腹痛が30%以上減少しどちらも悪化しないことで、患者自身が評価した。
主評価項目のうち、12週応答かつ52週臨床的寛解(CDAI総スコアが150未満)は試験薬群では45.4%が達成、偽薬群の19.6%を有意に上回った。12週応答且つ52週内視鏡的応答(Simple Endoscopic Score – Crohn's Disease総スコアが50%以上低下)も38.0%対9.0%で有意。
Stelara比は評価方法が違うようで、52週臨床的寛解率では非劣性解析が成功、内視鏡的応答率は優越性解析がフェールした。
リンク: 同社のプレスリリース
セマグルチドが糖尿病性腎症の進行を抑制したが
(2023年10月11日発表)
ノボ ノルディスクはGLP-1作用剤Ozempic(semaglutide)のアウトカム試験、FLOWを繰上げ完了すると発表した。独立データ監視委員会が中間薬効解析で目標達成を認定したため。慢性腎疾患を合併する二型糖尿病患者3534人を欧米日本などの施設で組入れて、1mgを週一回皮下注する群の転帰を偽薬群と比較したたもので、主評価項目は腎不全、eGFR半減、透析又は腎移植、腎疾患死、心血管疾患死の複合評価項目。データは24年上期に判明する見込み。承認用途ではあるが、血糖治療薬に求められるエビデンスができたことになる。尚、Ozempicは2mgも承認されている。
semaglutideは二型糖尿病を伴わない肥満症/オーバーウェイト患者の心血管アウトカム試験、SELECTでも主要有害心血管イベントを偽薬比20%抑制することに成功した(この適応では2.4mgを週一回皮下注)。また、ノボの最初のGLP-1作用剤であるVictoza(liraglutide)も、心血管疾患または高リスクの二型糖尿病患者を組入れた心血管アウトカム試験、LEADERで、主要有害心血管イベントを偽薬比13%抑制した。比較的新しいクラスであるGLP-1作用剤も様々なサブグループにおけるエビデンスが着々と積み上がっている。
意外だったのが、その翌日、透析サービス大手のDaVitaのJeff Giullian CMOが出した声明だ。この試験の組入れ基準に該当するのは慢性腎疾患の患者の1割足らずであること、複合評価項目を構成する一つだけでも条件を満たせば繰上げ完了になるのでどれが良かったのか現時点では分からないこと、eGFR悪化を抑制したのならSGLT2阻害剤とどちらが良いのか、などと指摘した。臨床試験は選ばれた施設の選ばれた医師が選びに選び抜かれた患者を対象にして実施するのでデータを外挿する際にはどちらにせよ熟慮が必要だ。また、元々糖尿病性腎症の試験なので慢性腎疾患全体を母数とするのは適切ではない。ただ、これらを考えても、1割未満というのは驚きだ。
リンク: ノボのプレスリリース
リンク: DaVitaの声明
キイトルーダのNSCLC補助療法試験、延命効果も確認
(2023年10月10日発表)
MSDはKeytruda(pembrolizumab)の非小細胞性肺癌術前術後補助療法(ペリアジュバント)試験、KeyNote-671で、共同主評価項目である全生存期間も中間解析で達成した。詳細は10月20日にESMO(欧州臨床腫瘍学会)のProffered Paperセッションで発表される見込み(LBA56)。
この試験は切除可能なステージII、IIIA、IIIBの非小細胞性肺癌を組入れて、術前白金薬ベース化学療法に偽薬またはKeytrudaを追加し、術後に偽薬またはKeytrudaを施行してEFS(無イベント生存期間)と全生存期間を比較した。今年のASCOにおける発表によると、EFSのハザードレシオ0.58、25.2ヶ月追跡してメジアン値は偽薬群が17ヶ月、試験薬群は未達、全生存期間は未成熟でハザードレシオは0.73だが、p=0.02124で成功認定の閾値を満たしていなかった。MSDはこれらのデータに基づきFDAに追加承認申請を行い、審査期限は今月16日となっている。
ライバルのBMSのOpdivo(nivolumab)も類似したデザインのCheckMate-77T試験が中間解析で主目的であるEFSを達成、10月21日にESMOのPresidential 1セッションで発表される予定(LBA1)。
KeytrudaはステージIB、II、IIIAの非小細胞性肺癌で切除術と術後白金薬ベース化学療法を受けた患者に単剤投与することが1月に米国で承認され、EUでもCHMPが肯定的意見をまとめた。効果の面では早期に併用したほうが良いのだろうが、毒性もあるので、どう使い分けすべきなのか知りたいところだ。
リンク: MSDのプレスリリース
AnaptysBio、抗IL-36R抗体の第3相成功も導出へ
(2023年10月9日発表)
米国の新興医薬品開発会社、AnaptysBio(Nasdaq:ANAB)は、ANB019(imsidolimab)の第3相GEMIMI-1試験で主目的を達成したと発表した。GPP(汎発性膿疱性乾癬)患者45人を偽薬、300mg、750mgの3群に無作為化割付けして一回静注し、第4週の奏効率(GPPPGA尺度が0(解消)または1(ほぼ解消))を比較したところ、750mg群は53.3%となり、偽薬群の13.3%を有意に上回った(p=0.0131)。忍容性は大きな問題は発生せず、試験薬群30人中1人で抗imsidolimab抗体が検出されたが、中和抗体ではなかった。
偽薬群15人中10人が、第8日時点で改善が見られなかったらレスキューとして750mgを一回静注できるというプロトコルに従いクロスオーバーした。この人たちと試験薬群はGEMINI-2試験に進み、偽薬または200mgを月一回、皮下注する維持用法フェーズに進んでいる。
同社は24年第3四半期に米国で承認申請する考え。同年中に導出先を決定し、自身はPD-1アゴニスティック抗体などの開発に注力する考えだ。
GPPは広範囲にわたる無菌性膿疱を特徴とする好中球性の炎症性皮膚疾患。大半はIL-36受容体アンタゴニストをコードするIL36RN遺伝子に変異を持つ。imsidolimabはIgG4型抗IL-36抗体。同じ作用機序を持つベーリンガー・インゲルハイムのSpevigo(spesolimab-sbzo)がGPPのフレア治療薬として22年に米日欧で承認されており、こちらは、一週後の改善が不十分ならもう一度投与することが承認されている。一方、imsidolimabは、もし維持療法が承認されれば差別化要因になりうるだろう。
リンク: 同社のプレスリリース
H3受容体拮抗剤の特発性過眠症試験がフェール
(2023年10月13日発表)
Harmony Biosciences(Nasdaq;HRMY)はWakix(pitolisant)の第3相INTUNE試験がフェールしたと発表した。19年に米国で、麻薬指定されていない初のナルコレプシー治療薬として承認されたH3受容体拮抗剤で、ヒスタミンの合成・放出を増やし覚醒状態を維持するうえで重要なヒスタミン・ニューロンの活性を増強する。今回は米国の推定患者数8万人という特発性過眠症を対象とした無作為化割付け離脱試験。213人に8週間投与して応答した患者を投与継続群と偽薬スイッチ群に無作為化割付けして4週後の症状を比較したが、主評価項目も副次的評価項目もトレンドに留まった。
リンク: 同社のプレスリリース
【承認申請】
サンファーマ、米国で円形脱毛症用薬の承認申請が受理
(2023年10月6日発表)
インド本社のSun Pharmaceutical Industriesは、米国でdeuruxolitinibを承認申請し受理されたと発表した。成人の中重度円形脱毛症を適応とする予定。
骨髄線維症などの治療薬として用いられているJAK1/2阻害剤、ruxolitinibを重水素化したもの。3月にConcert Pharmaceuticalsを買収して入手した。臨床試験では8mgまたは12mgを一日二回、経口投与して偽薬と比較したところ、SALTスコア(脱毛範囲を指数化、ベースライン平均値は85~88)が20以下に改善した患者の比率が一本では各群29%と41%、もう一本では33%と38%となり、偽薬群の1%足らずを有意に上回った。
申請用量は8mg。上記試験の延長試験において12mg群で肺塞栓症例が発生しFDAがこの用量だけ治験停止命令を発出したことがある。JAK阻害剤は様々な副作用がありFDAは特に慎重なスタンスを示している。
重水素化技術は水素分子を重水素に置換して薬物代謝酵素に分解されにくくする。テバのハンチントン舞踏病用薬Austedo(deutetrabenazine)はtrabenazineを重水素化して服用頻度を一日二回に削減した。deuruxolitinibの服用頻度はruxolitinibと同じなので、用途が違うとはいえ、重水素化のメリットが良く分からない。
リンク: 同社のプレスリリース(pdfファイル)
【承認審査・委員会】
アルナイラム、パチシランの適応拡大は成らず
(2023年10月9日発表)
アルナイラム・ファーマシューティカルズはOnpattro(patisiran)をTTR調停心筋症の治療薬として米国で適応拡大申請していたが、審査完了通知を受領した。効果が小さく治療する意義が明確ではないと判定された。
トランスサイレチンのmRNAを標的とするRNA介入薬。トランスサイレチン遺伝子変異によるポリニューロパチーの治療薬として米欧日で承認されている。適応拡大試験のAPOLLO-Bでは、遺伝子変異の有無を問わず36人を組入れて、0.3mg/kgの3週毎静注を12ヶ月間反復する群の12分歩行テスト成績を偽薬群と比較した。偽薬群は平均375メートルから31メートル減少したが、試験薬群は平均361メートルから13メートル減少に留まり、有意な差があった(p=0.0162)。本試験では25%の患者がファイザーのTTR調停心筋症治療薬tafamidisを同時使用していたが、残念なことに、このサブグループにおける治療効果は殆どなかった。更に悩ましいことに、同時使用していないサブグループにおける治療効果は、tafamidisの第3相試験における治療効果に見劣りした。
9月に開催された諮問委員会では、便益は限定的だが危険性はもっと小さいとして9人の委員が適応拡大を支持し、反対は3人に留まったが、FDAは、最近では珍しく、希少疾患用薬の審査に際して諮問委員会より厳しい評価を下した。
同社は3ヶ月毎皮下注のTTR調停ポリニューロパチー用薬Amvuttra(vutrisiran)でもTTR調停心筋症適応拡大試験を実施中。Onpattroの試験の倍の患者を組入れて、6分歩行テストよりも訴求力がある全死亡/心血管疾患入院/心不全緊急治療というハードな複合評価項目における便益を偽薬と比較していて、24年に結果が出る見込み。このため、同社はこれ以上、Onpattroの適応拡大申請を行わない考え。
リンク: 同社のプレスリリース
CHMP、DMD用薬などの承認を支持
(2023年10月13日発表)
EUの薬品審査機関であるEMAの医薬品科学的評価委員会、CHMPは、以下の新薬などの承認に肯定的意見を纏めた。順調なら2~3ヶ月以内にEU全域で承認されることになる。
リンク: EMAのプレスリリース
スイスのSanthera Pharmaceuticals(SIX:SANN)が米国のReveraGen Biopharmaからライセンスして開発したAgamree(vamorolone)はデュシェンヌ型筋ジストロフィー(DMD)用薬。後期第2相試験に基づき4歳以上の患者に承認することが支持された。仰向け→うつ伏せ→起立に要する時間や6メートル歩行テスト成績を改善する。適応は歩行可能な患者に限定されていない様子だ。米国でも審査中で起源は今月26日。ステロイドの類薬だが骨などに与える副作用が小さい。
リンク: EMAのプレスリリース
ファイザーのElrexfio(elranatamab)はBCMAとCD3の二重特異性抗体。成人の代表的な3クラスの治療薬すべてを含む3次以上の治療歴を持ち最終治療抵抗性の難治/再発多発骨髄腫に用いることを条件付き承認するよう勧告した。米国でも8月に加速承認されているが、適応は4次以上の治療歴とやや異なっている。日本でも承認申請中。
リンク: EMAのプレスリリース
フランスのゲルベ社がイタリアのブラッコ社と提携して開発し別名販売するのが大環状ガドリニウムMRI造影剤、Elucirem(gadopiclenol)とVueway。2歳以上の患者の中枢神経系や臓器などの強調造影が必要な場合に用いる。米国では22年9月に承認。
リンク: EMAのプレスリリース
スウェーデンのImmedica PharmaのLoargys(pegzilarginase)は高アルギニン血症の酵素補充療法。2歳以上の患者に例外的環境条項に基づき承認するよう勧告した。臨床試験で血漿アルギニン量が71%低下した(偽薬群は5%低下)。副次的評価項目である運動機能の改善はトレンドに留まった。
米国のAeglea BioTherapeutics(Nasdaq:AGLE)が開発し22年に米国で承認申請したが、臨床的効用が確立していないとして受理されず、CEOが退任、今年7月に欧州中東のライセンシーだったImmedicaにグローバル権を供与した。
リンク: EMAのプレスリリース
ドイツのMundipharmaのRezzayo(rezafungin)は成人の侵襲性カンジダ症の治療薬。caspofungin対照試験で30日死亡率や全般的治癒率が非劣性だった。Cidara Therapeutics(Nasdaq:CDTX)がSeachaid Pharmaceuticalsから権利を取得して開発し、米日以外の地域における商業化権を同社に供与した。米国はMelinta Therapeutics(Nasdaq:MLNT)がライセンス、今年3月に他の選択肢がない場合のサルベージ用途で承認された。
リンク: EMAのプレスリリース
アステラス製薬のVeoza(fezolinetant)はNK3受容体拮抗剤。閉経に伴う中重度の血管運動症状の治療に用いる。米国では5月にVeozah名で承認。17年にベルギーのOgeda社を買収して入手したもの。
リンク: EMAのプレスリリース
一方、ドイツのmedac GmbHがher2陽性局所進行/転移乳癌の3次治療薬として申請していた抗体医薬複合体、Jivadco(trastuzumab duocarmazine)は、申請取下げとなった。第3相実薬対照試験でPFS(無進行生存期間)のハザードレシオが0.64と良好な成績を上げたが、CHMPは、投与中止例の評価や追跡状況、あるいは治験施設査察時の所見などから、大きな懸念を抱いていた。
オランダのByondisから欧州における商業化権を取得したもの。米国でも申請されたが今年5月に審査完了通知を受領した。
リンク: EMAのプレスリリース
以下の適応拡大も支持された。
一方、ロシュはRoActemra(tocilizumab)の全身性硬化症適応拡大申請を撤回した。米国では21年に全身性硬化症関連間質性肺疾患の治療薬として承認されたが、CHMPは、主評価項目の皮膚厚改善が二本の臨床試験ともフェールしたことや、副次的評価項目の肺機能低下抑制効果ははっきりしないと判断していた。
CHMPは9月に以下の薬の条件付き承認を更新しないよう勧告したが、異議申し立て手続きに則り、再審査を決めた。
16年に条件付き承認した原発性胆汁性肝硬変治療薬Ocaliva(obeticholic acid)について再検討することも決定した。臨床的便益を確認するCOBALT試験で死亡/合併症リスクが偽薬並みで、副作用は多かったため。早ければ24年1月にCHMPの評価をまとめる予定。尚、承認を取ったのはIntercept Pharmaceuticals(Nasdaq:ICPT)だったが、経営不振によりイタリアのAlfasigmaが事業買収した。
【承認】
オプジーボが中リスク黒色腫の術後補助に承認
(2023年10月13日発表)
ブリストル マイヤーズ スクイブはFDAがOpdivo(nivolumab)をステージIIBやIICの悪性黒色腫の切除後アジュバント療法として承認したと発表した。IIIB、IIIC、IVには17年に承認されているが、対象が拡大した。EUでは8月に承認済み。
リンク: 同社のプレスリリース
ファイザー、S1P受容体調節剤が潰瘍性大腸炎に承認
(2023年10月13日発表)
ファイザーはFDAがVelsipity(etrasimod)を中重度潰瘍性大腸炎用薬として承認したと発表した。2mgを一日一回、経口投与する。22年にArena Pharmaceuticalsを買収して入手した開発品の一つ。治療開始前に心臓、肝機能、眼底、使用薬などとチェックする。心筋梗塞などを発症してから半年以内などの患者は禁忌。
S1P受容体調節剤はBMSのZeposia(ozanimod)が21年に中重度潰瘍性大腸炎に適応拡大した。2年遅れだが、用量漸増/滴定しなくて良い点が長所。心毒性などはクラス・イフェクト。
リンク: 同社のプレスリリース
BRAF-V600E変異型非小細胞性肺癌の併用用薬が承認
(2023年10月11日発表)
FDAは、ファイザーが19年に企業価値ベース1114億ドルで買収したArray BioPharmaのMektovi(binimetinib)とBraftovi(encorafenib) をBRAFにV600E変異を持つ非小細胞性肺癌に併用する適応拡大を承認した。エビデンスは欧韓米で実施された100人足らずの第2相試験のORR(客観的反応率、独立評価委員会査読)。前者は45mgを一日2回、後者は450mgを一日1回、経口投与したところ、未治療患者では75%、反応持続期間はメジアン未達、既治療患者では46%と16.7ヶ月だった。有害事象は疲労、悪心嘔吐、下痢なと。FoundationOne CDx/Liquid CDxもコンパニオン診断薬として承認された。後者の血液検査で陰性の場合、前者の組織学的検査を施行する。
Mektoviは名前の通り、MEK阻害剤、Braftoviも名前の通り、BRAF阻害剤。BRAF-V600E変異型の黒色腫などに用いることが米欧や日本(小野薬品がライセンス)などで承認されている。
類薬ではノバルティスのMEK阻害剤Mekinist(trametinib)とBRAF阻害剤Tafinlar(dabrafenib) の併用が同用途で17~18年に欧米日で適応拡大している。
リンク: FDAのプレスリリース
【当面の主なFDA審査期限、諮問委員会】
PDUFA | |
---|---|
23年4Q | アストラゼネカのAZD5363(capivasertib、局所進行性/転移性乳癌) |
23年4Q | イーライリリーのLY3002813(donanemab、MCI/軽度アルツハイマー病) |
23年4Q推 | イーライリリーのtirzepatide(体重管理薬) |
23年10月 | ファイザーのMenABCWY(5価髄膜炎菌ワクチン) |
23年10月推 | ArdelyxのXphozah(tenapanor、高リン血症) |
23/10/16 | MSDのKeytruda(pembrolizumab、非小細胞性肺癌術前術後補助療法に一変) |
23/10/17 | ArdelyxのXphozah(tenapanor、透析期CKDの高リン血症) |
23/10/22 | Orasis PharmaceuticalsのCSF-1(pilocarpine、老眼) |
23/10/22 | Regeneron PharmaceuticalsのDupixent(dupilumab、慢性特発性蕁麻疹に一変) |
23/10/26 | Santhera Pharmaceuticalsのvamorolone(デュシェンヌ型筋ジストロフィー) |
諮問委員会 | |
23/10/31 | CTGTAC:Vertex/Crisprのexagamglogene autotemcel(ベータサラセミアと鎌状赤血球病) |
23/11/16 | ODAC:Acrotech BiopharmaのPTCL用薬二剤、Folotyn(pralatrexate)とBeleodaq(belinostat)の市販後薬効確認が遅延している件 |
23/11/17 | PADAC:MSDのgefapixant(難治慢性咳嗽) |
今週は以上です。
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