2018年3月18日

2018年3月18日号


【ニュース・ヘッドライン】

  • アレクシオン、長期作用性C5阻害薬の第三相が成功 
  • MSD、キートルーダを子宮頚癌に適応拡大申請 
  • ACC:フェブリクは死亡リスクを高める可能性 


【新薬開発】


アレクシオン、長期作用性C5阻害薬の第三相が成功
(2018年3月15日発表)

カナダのアレクシオン・ファーマシューティカルズ(Nasdaq:ALXN)は、ALXN1210の第三相PNH(発作性夜間血色素尿症)治療試験が成功したと発表した。他の試験の結果を待って今年下期に日米欧で承認申請する考え。

ALXN1210は同社のSoliris(eculizumab、和名ソリリス)と同様にC5に結合する抗体医薬で、補体カスケードの後半過程をブロックし、赤血球が破壊されるのを防ぐ。終末半減期がSolirisの3~4倍と長いことが特徴。

今回の第三相はC5阻害薬による治療を受けていない患者に対する効果や安全性をSolirisと比較した。ALXN1210は8週毎、Solirisは最初の4回は毎週、その後は2週毎に、26週間に亘って点滴静注投与した。結果は、共同主評価項目(輸血回避とLDH正常化)と二次的評価項目(4項目)の全てで非劣性解析が成功。解析計画に則ってブレークスルー溶血の優越性解析に進み、数値上は各4.0%と10.7%で良好だったが、p値は0.074となり、フェールした。

C5阻害薬による治療を受けている患者を組入れたもう一本の第三相非劣性試験は第2四半期(4-6月)に、非定型溶血性尿毒症症候群(aHUS)の第三相は第4四半期に、それぞれ判明する見込み。

リンク: アレクシオンのプレスリリース


【承認申請】


MSD、キートルーダを子宮頚癌に適応拡大申請
(2018年3月13日発表)

MSDはKeytruda(pembrolizumab、和名キートルーダ)を子宮頚癌の二次治療に用いる適応拡大をFDAに承認申請し受理されたと発表した。優先審査を受け、審査期限は6月28日。様々な癌種を組入れた第二相試験、KEYNOTE-158試験に基づく申請とのこと(データは未発表なのではないだろうか)。

抗PD-1抗体は様々な癌に有効性を示しており、Keytrudaは今回で14回目の承認申請受理となる。

リンク: MSDのプレスリリース


【医薬品の安全性】


ACC:フェブリクは死亡リスクを高める可能性
(2018年3月12日発表)

痛風患者の高尿酸血治療薬であるUloric(febuxostat、欧州名Adenuric、和名フェブリク)は米国で09年に、日本でも11年に承認された。臨床試験で心血管有害事象の発生頻度が既存薬であるallopurinol群より高かったため、武田薬品が痛風と心血管疾患を持つ約6190人を組入れてallopurinol対照心血管アウトカム試験、CARESを実施。結果をACC(米国心臓学会)とNew England Journal of Medicine誌で発表した。

主評価項目(心血管死、非致死的心筋梗塞、非致死的脳卒中、不安定性狭心症による緊急血行再建術の複合評価項目)で非劣性だったのは良かったが、何故か、Uloric群は死亡者が多かった。全死亡のハザードレシオは1.22、p=0.04、うち心血管死は1.34、p=0.03。心血管死のNumber-needed-to-harmは91なので、100人に投与すると心血管疾患によって死亡する人が一人以上増加する計算になる。昨年11月にFDAが安全性情報を発出済みなのでサプライズではないが、残念な結果だ。

Uloricは帝人が創製、国内では帝人ファーマが、北米では武田が、欧州では帝人と包括提携しているIpsenやそのサブライセンシーであるMerariniが開発販売している。Allopurinolと異なり排出経路が腎だけではないため腎機能低下患者にも使いやすく、過敏反応リスクが小さいことが長所だが、価格はGE薬化したallopurinolのほうが安いため、専ら、allopurinol不適不耐患者に用いられている様子だ。

リンク: Whiteらの治験論文(DOI: 10.1056/NEJMoa1710895)
リンク: FDAが昨年11月に発出した安全性情報





今週は以上です。

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